
きらた
@kirata
2026年5月12日
ぐるぐる、和菓子
太田忠司
読み終わった
〈太田忠司と言えばミステリ作家〉とのイメージがあったのですが、本作は爽やかな温もりを感じる青春物語でした
少し変わった考え方でありながらも、菓子作りに真摯に向き合う涼太は、有名な理系大を卒業して製菓専門学校に入学した
製菓専門学校に入学するのは殆どが高校卒業後なので、涼太の同級生は全て年下であり、この製菓専門学校の生徒の男女比は2対8なので、周囲は女生徒ばかり
そんな環境で、涼太が年下の女生徒達と相互に影響を与え合いながら成長していく素敵な作品
と、書くと主人公は涼太だけの様に思えますが、実はそうでもなく
製菓専門学校で涼太と同じ班に所属する女生徒·寿莉とのW主人公で構成されてる話だと思いました
変わった思考をしてると評される涼太
しかし穏やかで真摯なポジティブ思考の持ち主である
寿莉は自らをコミュ障と捉え、家族に対してすら自然に振る舞えない自分に劣等感を抱えて生きている
5つの章(と、プロローグ·エピローグ)で紡がれる話の多くは、涼太からプラスの影響を与えられた女生徒達の行動とその結果みたいな内容だと思う
涼太が菓子職人を目指すきっかけを綴った1章こそ涼太を核に話が動くのだが、製菓専門学校に入った2章からは、涼太の(主人公としての?)気配が薄まり、同じ班になった女生徒達の行動に焦点が向く感じ
勿論涼太から始まったこの物語は、最後に涼太の抱えていたある出来事を解決‥‥区切りをつける?ので、涼太が主人公で間違いはないのですが
大学を卒業した男より、高校卒業後の女の子達の方が活気に満ちてキラキラしていて、いきもの(言い方)としての力(魅力?エネルギー?)が強いよね、と納得しつつ微笑ましく見守りながら読み進める感じとでも言うのか
一般的には、主人公が夢に向かって苦労し乗り越えてとの筋書きになるのだろうけど、本作の主人公である涼太は、多少の躓きはあるけども揺るぎなく進んで行き、懊悩する様な場面は見当たらない
青春譚(成長物語)にある苦悩や内面の変化などは、涼太ではなく周囲の女生徒たち(主に寿莉)の事として描かれるのだ
涼太の言葉や存在が彼女たちを後押しして、皆がみんな前向きに、奇跡はないけど努力と熱意の積み重ねを続けていく
後はちょっぴり恋と友情のスパイスもふりかけて
って感じの、夢に向かって悩みながら進む人達の成長譚
あれ?涼太、主人公ポジじゃなくね?
‥と、感じはしますが、最終的には涼太にあった問題の解決編で締められます
や、でもやっぱり寿莉がラストも掻っ攫ってるかもな!?(*´ヮ`)
‥(コホン)
兎も角
心洗われるようで、優しく元気になれる話
やっぱりこういう話は、読むと心清らかになれた気がして良いものですなぁ( ⌯'֊'⌯)♡
続編?みたいなのも出たそうなので、文庫化待ってます←アッ

