シャチ形土製品 "ありふれた愛じゃない" 2026年5月17日

ありふれた愛じゃない
穏やかで平和で誰も傷つくことのない愛だけが存在するわけではない。愛の裏で愛に涙する人も愛を手放す人もいる。 それでも、誰にでもその人だけの人生があり、その人だけの人生を生きなくてはならない。最後まで読み終えて、まだまだ必死に自分の人生を動かしていける、いや、動かしていかなければならないと思わされた。 恋人同士、関係性が壊れるのを恐れて互いに遠慮しすぎた結果素直な気持ちで話し合いできない関係というものに身に覚えのある人も多くいるのではないかと思うが、自分またそのうちの一人で過去の経験を思い出して苦い気持ちにならざるを得なかった。 「恋愛なんてね、スポーツと同じよ。あんまり間をおくと、筋力や瞬発力が落ちるだけでなんにもいいことないわよ」という台詞には、しばらくは恋愛はいいかなと思っている気持ちも(もちろん恋愛がすべてではないが)まだまだ自分やれるんじゃないか、まだまだ人生から恋愛を諦めたくないと思わされるのではないだろうか。 一本の映画を見終わった後のような清々しい読後感を与えられた美しい一冊であった。
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