
汐見
@siomi250927
2026年5月19日
青青といく
永井紗耶子
読み終わった
江戸時代後期、実在した儒学者・経世家の海保青陵にまつわる歴史小説。
物語冒頭で、「自分の遺灰は空に撒け」と遺して亡くなった青陵。最後の弟子となった真面目な気質の主人公は、生前全国を巡っていた青陵の所縁の人々を尋ねて、京の都から江戸、川越、秩父、金沢等を巡る旅に出る。
諸国の人々により青陵の生き様が回想形式で語られる、という構図になっているのが良かった。
自由に生きること、人には向き不向きの違いがあること、時勢を読み慣習に拘らず変化を恐れないこと、など。
青陵は超合理主義な考えの持ち主だなあと。唱えることが道理にかなっているとしても、これまで続いてきた仕組みを変えることは難しい。現代社会にも通じるところが、この頃(もっと前?)からだったのか……と思ったりもした。
海保青陵という人がいたことを改めて知れたし、小説としては、主人公自身の成長や家族の物語など読後感が良かった。

