
サヤ
@sayaemon
2026年5月20日

兄と弟、あるいは書物と燃える石
長野まゆみ
読み終わった
信頼できない語り手という手法があるけれども、語り手はおろか登場人物の殆どが信頼できないと序盤で明かされる本作は、呆気に取られた読者を真実と虚構のあわいへ宙吊りにしてしまう
その奇妙な浮遊感を楽しめるか(許せるか)どうかで、評価がまったく変わりそう 私は楽しめました
兄弟モチーフは長野作品の鉄板
でも初期に比べて耽美さは控えめで湿度も低いので読みやすく感じた
ほんのりミステリー仕立ての物語を追いながら、独特の美意識で緻密に配された建築、小物に関する描写を堪能できる一冊