
ni
@nininice
2026年5月20日

読んでる
古本市などで見かけるたびに買い集めている日本の名随筆シリーズ。今回は〈謎〉。
あさがほのからみあひたるつるの謎 久保田万太郎
あとがきの冒頭に紹介されている一句をまずゆっくりと眺めている。つるが目的を持って刻々と伸びてゆく。その後についてゆくような気持ちでそれぞれの随筆世界へ意識をとばす。
「サハラの迷路」森本哲郎
ぼくは岩の前に立った。と、風が岩蔭から流れ出て、アトリエの壁に細かい砂を吹きつけた。そのかすかな音が、セファールの沈黙の谷をいっそう静謐なものにし、タッシリの迷宮をいよいよ神秘的なものに仕立てあげた。
随筆の中に読むこのような描写が大好きだ。
