
Sanae
@sanaemizushima
2026年5月21日

ナイルの聖母
Scholastique Mukasonga,
大西愛子
読み終わった
ルワンダ作家の小説。
帯には
「ルワンダ虐殺から30年。争いを繰り返さないための、ただひとつの道。
和解のためにはまず、なぜ分離したかを理解しなければならない。」
と書かれてある。
ところが読み進んで行くうちに、本当に複雑で”なぜ分離したかを理解“するには途方もなく大変なものだと思えてくる。
読もうと思ったのは、大竹裕子さんの著書「生きることでなぜ、たましいの傷が癒やされるのか」で虐殺以降の人々の取り組みに触れ、その前のことについて知りたいと思ったからだった。
著者は虐殺が起きた時、海外に滞在され、難を逃れたそうだが、通っていた学校をモデルにこの小説が書かれた。
そして訳者は舞台となった同時期にルワンダで暮らしておられたそうで、学校は違えど、モデルとなった著者が通った学校の生徒を見て「楽しげに聖歌を歌いながら列になって歩いている生徒たちの中に、これほどの確執があったのにはまったく気づかなかった」とあとがきで書かれている。
その確執が小説の中では可視化され、一旦何かが起こると止められない勢いでもって暴力が始まるというところまでが描かれている。これはツチとフツだけの問題ではない。私たち人間の持つ弱さだ。
ガエル・ファイユの小説も二冊積読中。またおりを見て読みたい。








