しるこあんこ "カフェーの帰り道" 2026年5月21日

カフェーの帰り道
最後の一編は読後に全然別の話題で母から聞いた美智子様が皇后時代に語った新美南吉「でんでんむしのかなしみ」が過ぎってつい青空文庫で読んだ。 当たり前の日常があって、そこそこに事情と悲しみがあってそれでも生きている。 暮らしや日用品を通して時代の移ろいやそれに翻弄されつつも、誰かのふとした何かがきっかけでその後の生き方を木のように根付かせ幹のように形成していく。 本作を薦めてくれた友人から「誰が一番好きだったか読後に聞かせて」と言われた時にはまだ昇降機ガールのくだりまでしか読んでいなかったのでどの女給もとうが立っていて選び難いと思っていた。けれど最後まで読むとまったく逆の意味で選び難くなった。 読んだ後にあなたは誰が一番好きだったか聞きたくなる一冊。
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