"桃紅一〇五歳 好きなものと生..." 1900年1月1日

@tnsugui
1900年1月1日
桃紅一〇五歳 好きなものと生きる
書を中心に、日本画材やリトグラフで制作していた抽象画家のエッセイ本。読んだのは10年近く前だが、一品物の美しい日用品に囲まれながら暮らす孤高の作家の生活を覗き見て、その探究心と研ぎ澄まされた感性に強く憧れた。 本書にあった、海外のクライアントとのやり取りが印象に残っている。納品した日にクライアントから「あなたは自分の作品に自信があるか」と問われ、篠田は「自分なりに良い作品をつくっているつもりです」と答えた。すると「それならよかった。作家本人が自信がない作品を欲しいとは思えません」と言われた、という内容だ。 何かを世に出す以上、制作者の立ち振る舞いが作品の出来にも直結している。謙遜文化を悪とは思わないし、分不相応な自信をひけらかすのも良くないだろうが、「自分なりに良い作品をつくっている」という感覚は私も常に持っていたい。
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