いぬすけ "もう泣かない電気毛布は裏切ら..." 2026年5月25日

もう泣かない電気毛布は裏切らない
p161 2.共感と尊重は違う 「共感するふりをして他者の思いを代弁してしまうことは、他者を自分に置き換えて理解しているだけで、結局、他者を無視しているのと変わらない。…写生とは、他者を尊重する態度である。」 句作する中で難しいなと感じるのは「主観と客観の中で上手くバランスを取ること」だと思う。短歌ならまだしも十七音しかない俳句において、自分の気持ちや感情を強く込めようとすると、景が入り込む余地が失われる。主観や観念に嵌りこんだまま作った句は何となく独りよがりで、面白みに欠ける。その反面、見たものをそのまま、ふと口を付くように詠めた句は作った実感の伴う嬉しいものになる。どうしても切り離せない自我と、コントロールできない世界の間で綱渡りをしているような感覚。そんな難しさや面白さが俳句にはあって、人生のテーマじゃんっていつも思う。他者理解という点についても同じで、客観写生とは、ちっぽけな自分の主観はさておいて、相手の感覚や心を肯定しながら、それを尊重しながら接する態度に他ならない。 一本の氷菓分け合ふ母子かな   犬介
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