
とーど
@toutoutoudo
2025年3月23日

空想の海
深緑野分
読み終わった
前に同じ作者さんの「この本を盗む者は」を読んで、この本に前日譚?が書かれてるらしいときいてずっと読みたかったのをやっと読んだ。3年かかった。
引き出しが…引き出しが多い…!温度差で風邪ひく…!って一人で大盛り上がりしてた。
空想の海にいたら、架空の学問の軌跡を辿っていて、方舟を鳴らすピアノの音が聞こえてきた後、内戦を語る幽霊が背後から忍び寄り、甘酢っぺぇ飴を舐めさせられ、生卵を頭に落とされて、戦争に参加して、自転車作った。なんかそっちが凄すぎて目的を忘れてた。本泥棒を呪う者は、おもろかったけど、霞んじゃったよ。
この人文章って釘みたい。一文読むごとに釘が上から降ってきて木に刺さる感じがある。
一番好きだったのが緑の子供たちで、映像でも漫画でもできない小説だけができる魅力が詰まってた。自転車作るお話なんですけど、視覚化しないことで奥行きが広がって、読んだ人の脳みその中に言葉でも映像でもない存在となってはじめて完成する感じ。

