
とぅありん
@rain_route
2025年3月23日

彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫)
沼田まほかる
読み終わった
何これ〜〜おもろ〜〜〜!
病んだ人間を描くのが上手すぎる。
病んでる時っておかしな言動をするわけだけど、どういう心の動きがあってその言動に至ったかがしっかり書かれている。
主人公のことを何だコイツと冷ややかな目で見ながらも、その心の動き自体は自分にも覚えがあったりするから、どきりとさせられる場面も多い。
最後だけ少し救いがあった。
多分陣治※内縁の夫 が主人公目線で必要以上にキモく描かれているせいで、私も陣治に生理的嫌悪感を抱いてしまっていたのだが、読み終わってみると病んでいただけでそこまでヤバいやつではなかったように思う。主人公とこの男は釣り合っていたし、実は主人公が大切にすべきだったのはこの男なのである。