碧星宮アイオ "頑張りすぎ地獄から脱出しまし..." 2026年5月30日

頑張りすぎ地獄から脱出しましたレポ
『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』が、pixiv掲載だった頃から追いかけている永田先生。ようやく新刊を手にして一気読みしました(根っからの単行本派)。 メンタルダウンや生きづらさへの見方は、昔に比べたらだいぶマシになった方だとは思う。 それでも、たまたま今まで痛みを知らぬまま人生が上手くいった人、あるいは必死で努力して自分の「嫌」を無視して、そういう連中の仲間入りをしようとしている人は、彼女のような生き様に訳知り顔で色々御高説をたれるんだろうと思う。でも「心と体がバラバラに壊れる」瞬間って明日にでも皆に起こりうることで、その後の回復には長い長い時間がかかるということを知ってたら、ちょっとは自分や他人に優しくなれるんじゃなかろうか。 自分のつらさがどこから来るのか?「休む」って、「自分を大切にする」ってどういうことか?という分解と解析はさすがだと思う。 “上手くいかなさの何がダメで、どうしたらいいか”を分解し、解析し、言葉にする過程は、本来こんな風にとても苦しいし、そもそもこれは誰にでもできることじゃない。 文字通り命を削って生み出された描写はかなり生々しい部分もあるので、今まさに心身が壊れている人にはきついかもしれない。でも壊れかけの人、そして壊れる前の人にも読んでほしい。自分か誰かを救うために、必ず役に立つ場面があると思うので…。 最終話の6月の朝日の中、「『この世の自分の席』みたいなものって、あんなに必死こいてしがみつかなくても実は万人に許されていたのでは…」という言葉が響く。 今の世の「誰々が嫌い、何々が悪い」「わたしはえらい、でもお前のせいでかわいそう、あるべきとおりわたしを優遇して!」と絶えず喧しい人達も、実はこの実態もない”居場所取りゲーム“に踊らされていて余裕がないだけなんじゃないかなーとか思ったりした。みんなまず「自分」をきちんと大切にして、「さびしい」「悲しい」「苦しい」と上手くつきあってほしいなぁ。
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