
ぎい
@untermrad_0702
2026年6月5日
幸福論
ヘルマン・ヘッセ
読み終わった
文庫本
ヘッセ
新潮文庫
随筆
晩年のヘッセによる短編随筆集。
手元にあるのは、新潮文庫の平成6年24刷版。
ヘッセは学生時代に好きで、小説と詩を読んでいたのだけれど、
大人になってからは、随筆の方がより心に刺さるようなった。
老境のヘッセの思考と言葉に触れるたび、自分もこんなふうに歳を取りたいと思う。
家族、友、読者、そして幼い頃の自分自身へ……
愛情深く知的な言葉の数々で語られるヘッセの思いが、今の自分にも染みわたる。
真に聡明な人というのは、ヘッセのような人のことをいうんだろうなぁ。
澄んだ知性と感性で、過去と現在、他者と自分を素直な目差しで観察し、省みる。
そこから得た気づき、思考を、平易で身近な言葉で語ってくれるので、
ともすると説教くさくもなりそうな事柄も、読んでいて、すとんと胸に落ちて受け止められる。
最後の「日本の私の読者に」がとてもすてき。



