
有希
@madoromi_y
2026年6月7日

うそつき、うそつき
清水杜氏彦
読み終わった
☆☆☆☆☆
10年振りくらいに再読。なかなかのボリュームではあるのに今回も一気読み
結末の雰囲気をだいたい覚えていたからか、前に読んだときよりも展開自体に驚くことはそれほどなく、主人公フラノの10代特有の純粋さや無鉄砲さ、それから精神疾患的なものを感じ、また違う観点から読書ができて楽しかった。保身と承認欲求に振り回される様が人間らしくて苦しい。
嘘発見器の首輪があったとしても、それが真に嘘であるかどうかは結局分からないし、そもそも、分かったところで誰の得にもならないのではないか。とか……自分にも相手にも都合良く勝手に解釈しておくのが結局良いのか、とか……
いま読むと管理社会の怖さもやけに現実感があってなんとも言えなかった。
『騙される、裏切られる、という現象からは、社会がどんなふうになったって、逃れられない。人々のこころになにかを思い込む習性がある限り、だれだって期待はずれなことに出くわすだろうし、場合によっては騙された、裏切られたと感じることにもなる。首輪があってもなくてもそれだけは変わらない。』
