ゆい奈 "桜桃" 2026年6月7日

ゆい奈
ゆい奈
@tu1_book
2026年6月7日
桜桃
桜桃
太宰治
どれも読んだことのある短編で、四篇ともすきなのだけど、親になってから読む『桜桃』はまた胸にくるものがあった。どうしようもない親だと自覚しながら、家族から遠ざかるために足を運んだ飲み屋で、自身の子供たちは目にしたこともないであろうさくらんぼを不味そうな顔をして食べる描写がある。ここにみえない葛藤というか、誰のことも裏切りたくないとする気持ち、その反面、犠牲にしているのは家族であることを十分に理解した苦しみをありありと伝わってくる。さくらんぼは太宰さんの好物でもあったということが、これまたねぇ。 P.108「生きるということは、たいへんなことだ。あちこちから鎖がからまっていて、少しでも動くと、血が噴き出す」
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