ななり "愛子さん" 2026年6月11日

ななり
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2026年6月11日
愛子さん
愛子さん
中脇初枝
空襲で破壊された家々や鉄路も、怯えながら篭った防空壕も戦争が終わればやがて修復と埋め戻しによって以前の姿へと戻されてゆく。それは人々がそこで生活を続けていく以上必要なことではあります。けれど同時に、ほんの少し前まで生傷であったものが、ある日を境にただの痕跡として淡々と処理されるものに変わってしまう戦後という時間に対して、私はどうしても言葉ではうまく表せない蟠りを抱えてしまう。そしてその時間の流れの中で何より悲しく苦しいのは、街がどれほど直され整えられても、戦時下の空気という真に無意味な暴力に毟られ、抉られ、踏み潰されて空けられた心の空洞へは誰も責任を取ってくれず、戻してもくれないということです。終わりを迎えても本当には終わらない戦争をいま新しく始めない為のアクションをこの先も国には選択し続けて欲しいし、私という個人のレベルでも声をあげていきたい。たとえそれが小さくても。
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