糸太 "踊る菩薩たち" 2026年6月12日

糸太
@itota-tboyt5
2026年6月12日
踊る菩薩たち
踊る菩薩たち
岡田文弘
法華経はお経の最高峰にある、というイメージは何となく持っていた。「ほんとうの法華経」という、橋爪さんと植木さんの共著を手に取ったのはいつだったか。内容があまり思い出せないところを見ると、私には手に余る難しさだったのかもしれない。 本書を開き、そんな法華経と久しぶりの再会を果たした。あれ?こんな感じだったっけか。何と言うか、とても親しみやすい。岡田さんが法華経を心から面白いと感じているのが、そのまま読者の私に伝わってくる。 素人が触れても楽しめるような文学的な魅力がありつつ、出家して修行を積んだ方々にも届く教義にも満ち溢れているのが、法華経なのだろう。全てを包み込むような大らかさを感じられたことが、今回の読書の何よりもの収穫だった。 地面が割れて躍り出てくる菩薩たち。想像するだけで心が浮き立って、こちらも音楽を奏でて迎えたくなるではないか。大真面目に、この空気感は本当に素晴らしいと思う。 解釈の仕方が多様なだけに、望ましくない実践へと向かう懸念も、もちろんあるだろう。ただ、自分の今日や明日がどうありたいかを考えたときに、法華経に寄りかかれる安心感は充分に理解できた。
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