糸太
@itota-tboyt5
- 2025年7月7日雨・赤毛サマセット・モーム読み終わったまたまたモームを読む。やっぱりいい。たった何行かで、ぐんぐん物語に引き寄せられていく。読んでいて頭にひっかかる疑問が、ちょうど良く気持ちいいのだ。ラストも好き。とくに「雨」。短編集ⅠとあるからⅡもあるのかな。
- 2025年7月7日新版 〈賄賂〉のある暮らし岡奈津子読み終わった賄賂や腐敗というイメージと社会主義体制を、いかに簡単に結びつけて思考停止していたかを思い知らされた。市場経済化後に広がって定着した賄賂の実態。その場にいたらそりゃそうなるよな、という実感が、これまでの常識をぐらぐらと揺さぶってくる。賄賂のグラデーションを考えれば、私の身の周りにだって…。善悪さえ曖昧にしてくれる興味深い一冊。
- 2025年6月29日シシになる。富川岳読み終わった新しいことへの警戒心が人一倍強い私は、郷土芸能に自分なりの解釈をするすると加えていく著者の姿に、違和感を覚えつつ読み進めていた。しかし板澤しし踊りが登場したあたりから、突然、私の考え方がぐるっと変わったのを感じた。思えば、著者である富川さんに「戦慄せしめ」られたのだろう。ドキュメンタリー短編『Birth by Sleep』も観る。なるほどなあ。深く頷いてしまった。
- 2025年6月27日月と六ペンスサマセット・モーム,William Somerset Maugham,金原瑞人読み終わったストーリー展開のリズムが心地よく、ページをめくるスピードがどんどん上がっていく。ストリックランドの狂気じみたキャラクターにハラハラさせられながらも、その人間性にはより強く惹かれていく。小説のなかの小説。ど真んなか。楽しかったー。
- 2025年6月22日怠惰の美徳梅崎春生,荻原魚雷読み終わったなんだ、このタイムスリップ感は。梅崎さんのことは、恥ずかしながら全然知らなかったのだが、感覚があまりにも時代とずれている。早すぎる。いや、それは私の単なる偏見か。梅崎さんを通して描かれる戦時中の空気は、今でこそ読み返される意味があるのでは。
- 2025年6月15日遠い声 遠い部屋カポーティ,トルーマン・カポーティ,河野一郎読み終わったページが進むにつれて支離滅裂さは増していくのに、徐々に真に迫ってくるものがある。分かるなんてとても言えないけれど、なんか知っているという感じは、確かにあるのだ。ひとつの作品が読む人それぞれの心を描写していく。きっと誰もがそう思えてしまうからこそ、世紀を超えても名作であり続けるのだろう。
- 2025年6月8日浄土真宗「道場」の四季前川仁之読み終わったありがたい。読みながら何度もそう思った。知らなかったことばかりだったけれど、本を通じてでも「道場」のある世界に触れられたことで、こんな私にも歴史の声が届くような気持ちになった。あまりに面白くて、ここ一週間で二回も電車を乗り過ごしてしまった。
- 2025年6月1日
- 2025年5月30日波〔新訳版〕ヴァージニア・ウルフ,森山恵読み終わった仏僧が「縁起」を説くとき、波の比喩を用いていたのを思い出す。あなたがいるから私がいる。その逆も然り。V.ウルフの描き出す6つもしくは7つの波紋にもどこか通じる。かつ、それぞれに混ざり合いながらも、一つの景色を生み出す見事さよ。またいつか読み返そう。
- 2025年5月30日建築と利他中島岳志,堀部安嗣読み終わった先日の「Trail learning」のそうだが、最近、"道"という言葉とよく出会う。宇野常寛さんも次回作のテーマに"道"を挙げていた。そしてこの本、堀辺さんは「architectureは〜道だ」という。武士道とかの"道"だが、色んな点と点が繋がってきて、少し興奮する。世界の見え方を変えてくれる中島さんには、いつも感謝だ。
- 2025年5月19日
- 2025年5月19日みえないものイリナ・グリゴレ読み終わったイリナさんの語り口は、心の奥の方にすっと届く。言葉未満のなにかをそのままあげるから、あなたが自分で言葉にしてみて、と言われてる気分。備忘録がわりに印象に残った一文を。 『他者は身近にいる生命だとわかった瞬間に、内側で生じる』
- 2025年5月5日TRAIL LEARNINGー未知を拓く冒険「歩く」ルーカスB.B.,田口康大読み終わった思考と身体をバランス良く賦活させるため、「歩く」ことは有効なアプローチなのだろう。この状態をつくり出したまま、Trailを通じて土地に接続されると、より面白い飛躍を体験できるのかもしれない。
- 2025年5月3日心眼クリスチャン・マスビアウ,斎藤栄一郎読み終わった狙ったわけじゃないけど、二冊連続で似たテーマを扱う本を読んだ。おかげでゲシュタルトについて少しだけ深く理解できた気がする。あえて異なるゲシュタルトを踏み越えていくこと。その心構えを教えてもらえた気がしている。
- 2025年4月24日僕たちは言葉について何も知らない小野純一読み終わった言葉は自らの内にはなく、クラウドからその都度持ってくるもの、というイメージは新鮮だった。そして使われる「意味の塊」を「センシティブ」に扱い、範囲を限定せず拡張していくこと。この堂々巡りのような先にこそ、「個」の輪郭が浮かび上がるのかもしれない。
- 2025年4月17日優しい地獄イリナ・グリゴレ読み終わった夢現をさかんに行き来しながら描かれる、著者の世界。こんなにも見えているものが違うのに、抵抗なく心にすっと入り込んでくる。論理的では決してない、ピジュアルの連続だからこその、妙な説得力がある。どうやら新作も出たらしい。気になる。
- 2025年4月11日ラスタファーライ入門神本秀爾読み終わった@ 電車記憶の片隅にあった、リコのインタビューを読み返した。スペシャルズの後、ジャマイカに帰ってコミューンにこもっていた、とある。「ノープレイ、ノーレコーディング、ノーワーク」なんて言っているが、前に読んだ時よりも、その情景が色鮮やかに感じられて嬉しかった。
- 2025年4月8日少ないもので料理する シンプルな台所で、ミニマム・クッキングドミニック・ローホー気になる
- 2025年4月7日踊るのは新しい体太田充胤読み終わった@ カフェこれまで考えたことなかったことを、考えさせてもらえた。そもそもの著者の問題意識を、朧げながら掴み取っていく過程が、なにより自分にとって喜びのある時間になった。ダンスを主語にした世界がこんなにも豊かだなんて。
- 2025年3月31日
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