
ちとせ
@4wsdig
2026年6月14日

綾辻行人と有栖川有栖のミステリ・ジョッキー(1)
有栖川有栖(著・編),
綾辻行人
読み終わった
噂に名高いミステリ・ジョッキー、こういう形式なんだ〜!単なる対談集かと思ってた!
確かに編纂されたアンソロジーって「一個一個の作品についてもっと語っておくれよう」って気持ちになるからこれは満足度高い!
・技師の親指(コナン・ドイル)
シャーロック・ホームズは子供の頃読んで以来なのでもう何もかも新鮮だった。お、おもしろ〜!水圧機に閉じ込められたところとか、生還することはわかってるのにドキドキしながらページをめくってしまった。
私は「いやあ怖い体験をしましたね〜」くらいの感想だったけど、言われてみればホームズが現場の位置を推理したところって確かに見事だな…さらっと流してしまったわ…
・赤い部屋(江戸川乱歩)
なんか…狐に化かされたみたいな話だった…
99件の立件されない殺人、100人目に自分を殺すことを選んだ狂人がぜーんぶ嘘だった…嘘だったんだよな?という薄気味悪さがある。少なくともT氏は赤い部屋メンバーのアイデンティティを殺していったと思うが…
…とか思ってたらそれは勘ぐり過ぎで、綾辻有栖川解説によると乱歩は普通に冗談オチとして書いて(そんで冗談オチにしたことを後悔して)いたらしい。マジで〜!?
・恐怖(竹本健治)
恐怖を知らない男と、その現象に興味を持った友人との真相探し。
すべての謎は髪の下、頭蓋に刻まれていた…(ロボトミー痕)というオチだけど、短編ながらこれが人気あるのわかる〜!
・開いた窓/踊る細胞(江坂遊)
ここに来て初めて名前も知らない作家が!
ショートショートひと筋という著者の、ほんとに短い作品が二本。
どっちも私には「???」ってなって終わってしまった話だったので、良さが理解できなくて悔しい〜!
・残されていた文字(井上雅彦)
うわーーー!!!文字が途中で切れる演出が何度か入ってたけど、ラストのぶつ切りはぞっとした!!すごい!!
・新透明人間(ディクスン・カー)
タイトル通り透明人間が現れて殺人事件を起こすところを目撃したロドマン氏。けれどそれは全部マジックで…という話だったんだけど、目撃者のロドマン氏が「なぜそんなに微に入り細に入り説明することができるのか?」っていうのがまんま事件の動機なところが面白かった。
手品オチかよ〜!と思ったけど綾辻の言うとおり、ハートリー夫妻が手品師であるヒントは結構残してたんだなあ!言われてみれば…すぎる〜!
・ヨギガンジーの予言(泡坂妻夫)
車契の予言のうち、三つ目の意図は割とすぐわかったけど一つ目と二つ目をどう的中させた(と信じ込ませた)のかがわからんかった〜!悔しい〜!
綾辻の「ミステリからトリックだけを取り出して論じても、面白味はつかみきれませんしね」、本当にそれ〜!わかります!流れが大事なのよ!
・黒い九月の手(南條範夫)
題材が題材だけに(イスラエル・パレスチナ問題)2026年に読むと陰惨な気持ちになってしまった。
事件そのものは…ず、図解が多いけどド直球に数学すぎて頭が痛くなる〜!日本人ならこのぐらいの推理は簡単にやってのけますよと主人公は言ったけど、わ、私にはわかりません…!!!
証明について綾辻が「正直なところ、あまり真面目に考える気になれなかった(笑)」って言ってたの安心した。私も読み飛ばしたカス読者です…
・ガラスの丸天井付き時計の冒険(エラリー・クイーン)
クイーンには正直苦手意識があるんだけど(文章が硬くて…)ダイイングメッセージものかと思いきやそのダイイングメッセージは実は犯人が偽装したもので…という展開になったあたりから面白く読めた。誕生石とは、現代の日本人の感覚から行くとまた随分少女趣味なメッセージだ…
