
ちとせ
@4wsdig
- 2026年5月26日
ありふれた家を建てる椹野道流読み終わったありふれた家、全然ありふれてねえ〜!!と言うツッコミを入れまくった椹野道流のマイホーム建築エッセイ。とはいえ最近建てました!というわけではなく、建てたのは17年前とのこと。最後に17年後の話が入ってくるのが新鮮で良かった。 猫のために建てた家でもあるのに猫が寄り付きもしなかったと読んだときには悲しかったけど、今は猫が六匹もいるとのことで良かった〜(?)さまざまな工夫がちゃんと活きてる! それにしても、小説家という特殊職業のせいなのかもしれないけどリビングルームいらないとか死ぬほどの本とかいろいろ要求が特殊〜!いや小説家ならではじゃないことでも要求が特殊〜! ただ吹き抜けと螺旋階段いらないのはわかる。いらんよな、あれ。シャンデリアもどう考えてもいらん。 作者は兵庫県在住とのことで、家を建てるにあたって阪神淡路大震災のトラウマというか教訓がかなり色濃く残ってるんだなあとしみじみ思った。 - 2026年5月25日
オーラの発表会綿矢りさ読み終わった主人公の海松子もその友達の萌音も、もんのすごいクセの強いキャラクターなんだけど何だか憎めず、読んでいくと好きになってるから不思議だった〜。 誰に何を言われてもずっと愉快なほどにマイペースを保ってきた海松子が、恋愛(というか変わっていく自分?)に追い立てられて急にカルト宗教みたいなこと言い出したとき怖すぎて泣いちゃった…あそこで適当に「そうなんだ〜すごいね〜」とか言って逃げなかった萌音はえらいよ本当に…得難い友達だよ… 与野島での海松子と奏樹の星空デート、文章があんまりにも美しくてロマンチックですごかったな〜! - 2026年5月23日
嵐の湯へようこそ!松尾由美親を亡くして露頭に迷いかけていたところを、一度も会ったことのない伯父から『嵐の湯』という銭湯を相続することになった莉央と紗央の姉妹。 銭湯人情ものからの日常ミステリ…だと…思ったのに………… 南方兄妹があまりにも都合のいい存在すぎて、いつ莉央たちを裏切るのかヒヤヒヤしながら読んでたんだけど…亡くなった伯父関連、ぜーんぜん頭に入ってこなかった。なんやこの設定は。混沌の扉て。特別な火って。精霊とか魔物って。しかもそれがエッセンス程度じゃなくストーリーの根幹なのかよ〜! 結局魔物同士の戦い方がメインで、何だったんですかこの話は…ファンタジーならファンタジーと先に言ってほしかった…(ファンタジー苦手) - 2026年5月22日
第三の時効横山秀夫読み終わった横山秀夫は大昔に『出口のない海』を読んで以来。今回はガチガチの警察小説で、F県警本部捜査一課のメンバーたちのオムニバス。 表題作なだけあって『第三の時効』にはほんとにびっくりした〜そんな戦い方があったのか…警察には… ・沈黙のアリバイ いや捜査がお粗末すぎないか〜!? 強盗殺人の主犯の愛人関係すら把握しきれずに取り調べにあたってたって…マジでございますか!? と思ってたらそもそも警察が掴んでなかった愛人も取り逃したと思われてた主犯もとっくに犯人によって殺されてたっていう…な、なるほどお… てか最初から朽木が取調べしてたらよかったんちゃう?(いや後進育成は大事ですが…) ・第三の時効 あ、ありさ……!!!ありさの背負わされた運命、あまりにも過酷すぎるよ〜…… 第三時効の正体であるところの、「逮捕なしでの起訴」はトリッキーすぎて想像もできなかった〜!公安上がりだからこその知恵なの!?(いや知らんけど…) そこから急転直下の事実…はあ〜…この女怖すぎ〜……そしてありさはかわいそすぎる…後味の悪い事件すぎる… 最後に森が恋人のところへプロポーズしに行ったとき、女が他の男と逢引してなきゃいいけど…と心配してしまった。横山ワールドにおける女性不信。 ・囚人のジレンマ 捜査一課の課長ともなるとマスコミ対応にも頭を悩ませなきゃいけないんだなあ〜お疲れ様です… いや〜〜〜朽木も楠見も部下にしたくなさすぎるな!上司にもしたくないけど! それにしても楠見は違法スレスレの捜査がお好きなようで… 朽木が伴内さんに花を持たせようと迂遠なやり方で情報流したの、な、仲間意識…!って感じでアツかった。え〜そんな悪い環境でもないじゃん一課〜!楠見は…やだけど… ・密室の抜け穴 村瀬って……村瀬って、スゲ〜!!この会議全部村瀬の手のひらの上だったってこと!? 脳梗塞から復帰したてでこの頭の回り方怖すぎるよ〜! 東出も氏家の電話一人芝居に気づけて偉かった。てか会議中に一人芝居打てるの、氏家も変なところで度胸あんな… そして石上、気に入らない相手の指示とは言えちゃんと仕事はしなさいよね…お前には刑事としてのプライドがないのか…!? ・ペルソナの微笑 青酸カリのアオ、間接殺人のカンをつなげてアオカン!…いや下品すぎるだろ!その隠語は!外で話してたらびっくりするわ! ていうか何もわからない子供を利用して父親を殺させるの邪悪すぎて許しがたい〜と思ってたら!ちょっと!八歳の子供が殺意を持って父親を殺したのキツすぎるんですけど〜!? そして利用されそうになった子供が大人になって別の子供を利用して人殺しを…ええ…もう…何…地獄? ・モノクロームの反転 さ、殺人事件の捜査とはいえ目撃者に脅しかけるのはどうかと思いますぅ〜…そういう態度が警察への不信をさぁ〜… ていうか一家惨殺とかいう残虐事件なのに班の縄張り争いやめな〜!? そして結局なんで朽木は村瀬にネタを流したんですか…全然わからなかった… - 2026年5月21日
筒井康隆、九十歳のあとさき筒井康隆読み終わった金持ちって、大作家ってスゲ〜!!!!住んでる世界違いすぎ〜〜〜!!! まず家の周りの竹を住友林業が剪定してるという出だしにびっくり。住友林業ってそんなことしてくれるんだ… ホテルニューオータニの銀座久兵衛、ホテルオークラのバー、帝国ホテル、と田舎者の私でもわかる高級店を日常使いしている筒井康隆…毎回会計額を書いてくれるんだけど、毎回5桁後半を払っていて景気がいい…金持ちってKINOKUNIYAで食料品買うんだ…服は大丸か伊勢丹で買うんだ… 筒井康隆の世界では東京にはホテルニューオータニとホテルオークラと帝国ホテルしか飯を食う場所がないみたいに書かれていてすごい。ヒカリエでランチ♪みたいなノリでホテル内をはしごする。 金持ちってハレの日でなくても一万のステーキ肉焼くんだ…つうか筒井康隆90歳で一万のステーキ食えるの"強者"すぎる… 4万円の財布を「安物買いの銭失い」って言ってるの怖かった。 はあ〜私も「収入が三千万円ほどあるので」って言いてぇ〜〜〜! それにしてもほんっっっとに奥様と仲が良くて(新幹線で隣並んだ座席がとれないからってのぞみを見送ったり)微笑ましいな〜! 「黒のワンピースの上に黒のジャケットを着た光子は美しく、おれも晴れがましい」とかニコニコしてしまった。 - 2026年5月19日
岩手の大盛弁当屋高森美由紀,髙森美由紀読み終わったタイトル通り、岩手県にある何でも大盛りにしちゃうお弁当屋さんとその常連客のオムニバス。最後の、お弁当屋の店長編以外はちょっとごはんの印象薄かったかも〜。保育士の天野先生と恩師の桜木先生の話が一番好き! ・栗と黒平豆のちまき弁当 伊織、35歳からの一人暮らしを検討しているが…親はもう60後半で、そろそろ介護が視野に入ってくる年齢じゃないか!?別段実家出たい動機がないなら今から家を離れるのは逆にやめたほうがよくない!? ・コンカツ王子のふわふわサクサク ヤマ丼 すごい、専業主婦・主夫希望の人って男女関係なくこんなヤバそう(失礼)なマッチングになるんだ…そ、そりゃあ相手も逃げるよ… ていうかマッチング相手も職場の上司もとにかく全方向を見下していて嫌な奴すぎる〜!!! 規格に満たないヤマ魚のおいしさでコンカツ王子が正気に戻って視野も広がってくれてよかった〜。 ・カタクリの三杯酢 宝石の音色 さ、桜木先生がいいキャラすぎた…!いいキャラすぎて、主人公の天野先生よりも印象に残ってる。 「子どもの頃は一人でなんでもやりたくて、少し大きくなると誰かと一緒にやりたくて、そして今は、一人だろうと誰かとだろうと、どなたかの役に立ちたい」、ふ、深い…!!私はまだ人生なかば(だと思いたい)けど思い当たるフシも多い…! ピアノのおうちを開いてからの天野先生は、前半の自嘲的なキャラからかなり変わっててかなり好きだった〜!私も通いたい! ・小さな弁当屋のクルミソースの茄子巻き 今までは正直、料理より人間エピソードの方に目が行ってたんだけど、お弁当を作る側の店長の視点だからか一番食べ物についての印象が強い話だった。茄子の味噌焼きもクルミソースの茄子巻きも食べてみた〜い! 伊織とコンカツ王子お手製のシイラのフライのサンドイッチも食べたい! 小野寺の「よく知ってるおかずでも、場所だの、一緒に食べる相手が変わるだのすると味が変わるもんだよ」って食事の真理だよね〜。 - 2026年5月18日
警視庁公安部喫茶課陽向悠里読み終わったゆるっとしたタイトルとは裏腹に、作者は元公安部捜査官というギャップに惹かれて。 一編ずつがすごく短いので、時間が空いたときにサクッと読めて助かった〜。 お悩み解決パートでは、日常でもちょっと使える心理戦テクニック豆知識みたいな感じ? クッション話題は大事ですよとか、デマの火消しはこうですよとか…まあ全体的に、ちょっと物事が素直に進み過ぎ感はあった。いじめられてた子がいじめのリーダーと友達になるとか、そんなうまくいくでしょうか… 日常お悩み解決とは別軸で海外インテリジェンスパートもあったけど、なんか、その手の込み入った話をするなら無駄な改行と本文中の(笑)は避けてほしいかも…! このへんはちゃんと校正入れてくれてたら解決してた問題じゃないの〜?とどうしても思ってしまうな〜。惜しい! しかし作中いきなり主人公が「正義のために生きることは、やっぱり「美しい」ことだと思うんだよな」とか言い出したところ怯えちゃった。まあ公安とかに所属してる人なんてそういう思想がなきゃやってらんないのかもしれんが… 作中に挟まってくるワンポイント解説、おもしろいんだけど集中力が途切れるので巻末とかにまとめてほしかったな〜。 そして何より、最後にもう一度言うけど、改行が多いよ…!!!!!!! - 2026年5月17日
飛距離の長い青春砂村かいり読み終わった私は医学部受験も浪人もしたことないからなんにもわからないんだけど、受験期特有のひりつきや焦りなんかはものすごく伝わってきた。 ただ、キャラクターの把握もおぼつかないまま視点がくるくる変わるので、序盤は「えっと…この子は…どの子だ…?」って把握するのにラグが生まれてしまうのが難点だったかな… 第一章、私も一緒に受験してるような感覚に陥ってたから耕平の離脱と復活ほんとうに安心した〜春には大学生になりますって文字を見たとき泣いてしまいそうになったよ…睦の医学部合格はまあ努力が報われると信じてたからホッとした気持ちのほうが強かった。そして…ち、千浩の不合格にはマジですか…と言葉を失ってしまった… しかし人生はこれからとばかりに、まさか予備校編が一番の青春で大学に入った睦がそんなに荒んでいくとは〜!?あと予備校時代はわからなかった睦の性格上の問題(勝手な判断しがち、自分の努力を笠に着て他人を見下しがち、いらんこと言いがち)が見えてしまったのは…うっ…見たくない一面だった… 耕平の自堕落大学生活は…まあそういうとこあったけど…なんて思ってたら、予想もしてない大転落が待っててさすがに動揺した。でもそこから逃避せず自分の人生切り開いていってるのはすごい! 千浩が一番堅実に人生進んでるのはまあその分しんどかったからね…とも思ったけど、睦が病んだ解剖実習は千浩もこれからなんだよなあ〜果たしてどうなるのか…とか考えると苦いものの残るラストだった。睦は最後、待ち合わせ場所に来られたのかなあ。 - 2026年5月15日
うらはぐさ風土記中島京子読み終わったあまりにも街の描写が丁寧でリアリティあって、田舎者なこともあってウラハグサシティって本当にあるんだと思ってた…架空の土地なんだ!? あと大学行ったことないからわからんのだけど大学の教員と学生で沙希とマーシーやパティみたいな距離感はありなのか?特定の学生が教員の自宅にしょっちゅう出入りしてるのは…どうなんや!?ありなの!? 不思議キャラだったマーシーの弁論大会での太平洋戦争絡みのスピーチとか、秋葉原さんのお父さんのPTSD疑惑とか、こんなご時世だから私もなんだか泣きそうになってしまったよ… 後半は商店街再開発がテセウスの船に例えられながらごちゃごちゃしてきたけど、なんとかいい感じに落ち着きそうで良かった。 沙希、次の仕事も決まってないし常勤になれるかもまだわからないのに家買っちゃって大丈夫なのか…?とは思ったけど… そして最後に、ずっと沙希の中での心残りのキーパーソンだったマロイの消息がわかってよかった〜!元気そうじゃん! - 2026年5月12日
レンタルフレンドげみ,青木祐子読み終わったお金を払って友達ごっこをするというの、私にはわからない世界だけど…一番わからないのはお金を払って相手を傷つけようとする客!主人公の七実はそれも割り切ってるみたいだけど、金を払ったからって他人の尊厳を意図的に傷つけていいわけないだろ〜!水商売の人に説教するおじさんか!? ・バニラクッキーは砕けない 内気で引っ込み思案なかすみんが最後は前向きになってお礼のお手紙とか送ってきてくれてよかった〜!幸せにおなり… ・赤い花に幻の水 美佐とツカサのエピソードがすごく好きだったな〜。 「そう。わたし、ちゃんとツカサちゃんを振ってあげたのよ。優しいでしょ」、いろんな感情が入り混じっている感じがしてとても良かった。 ・臆病な猫を抱く 七実、プロなのにさすがに顧客の事情に立ち入り過ぎではないか〜!?私が野枝だったらめっちゃイヤだが… 野枝の保証人になろうとしてた件といい、情が移るとダメなタイプなのかな〜レンタルフレンド業向いてないのでは… ・仁義なき女子の歌 綾音、キャラ変?というか地が出てからの方が好きだ〜! 前半の綾音は正直お近づきになりたくなかったけど、「わたしはわりと仕事できるほうだと思う」って自分で言えちゃう綾音とは私が友達になりたい! - 2026年5月10日
事件は終わった降田天読み終わった電車内で起きた、無差別殺傷事件。 犯人は逮捕されて事件自体は終わったけれど、当事者たちの中では当然『過去のこと』にはなっていなくて…という、考えてみれば当たり前だけどあまり考えないようにしている視点の連作集。 そうだよなあ、実際の負傷者だけじゃなくて居合わせた人にだって傷は残るし、負傷者も外傷だけが被害じゃないよなあ… 『水の香』、しんどかった〜…ほんとに…妊婦を庇って死んだはずの老人、でも実は事件当日に流産していて事件当時にはもう妊婦じゃなかったという…だから失われた命に対して勘定が合わないってそんな… でも結局、故人の家で犬がめっちゃ吠えてたのはなんだったんだろ? 『顔』はまあ本を読む前に予測したとおりの、乗り合わせた乗客によるトラウマね〜と思ってたら…思わぬ方向に転がっていって…池渕と村山のすれ違いと事件当日の事実にびっくりしてたら、まさかの野江ちゃん! 痴漢されて死ねって言いたくなる気持ちは痴漢されたことのある人間なら誰でもわかるだろうけど、実際死なれてしまった場合の自責感はいかばかりか…本当に痴漢だったのかももう確かめようがないし…しんど… 『壁の男』で生前の向井正道を知って、似鳥の絵じゃないけどいきなり向井正道が温度を持って動き出した感じがして、冒頭の事件がめっちゃしんどくなった。 人の財布から勝手に金を抜いていく酔っぱらいのジジイ、確かに痴漢もしそうだけど(最悪の偏見)なんとなく本当に狙って痴漢したわけじゃないような気がしたな〜と思ったけど、これもあくまで似鳥の目から見た向井の一面でしかないのだなあ。 - 2026年5月7日
予告殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)アガサ・クリスティー読み終わったミス・マープル初読み! 相変わらず流れるような外国人差別と職業差別に痺れる〜!めっちゃ読みやすいから古典だということを忘れそうになるけど、差別意識とかで「あっ100年前の小説なんだ…」と思い出させてくれるぜ! ていうかみんなミッチーに対して厳しすぎない!?確かにミッチーは精神がイカれていてめんどくさい女ですけど… ミス・マープルとドラ・バンナーがリウマチと坐骨神経痛の話で盛り上がるの、100年前のイギリスでもそうなんだ…令和の日本でもよく見る光景だよ…!ってなんか感動してしまった。人間っていつの時代も変わらないのね… それにしても、タイトル通りの殺人の予告にばっかり意識が行って入れ替わりトリックには全然気が回らなかった〜! マーガトロイドの「彼女はそこにいなかった」でミス・ブラックロックを疑ったけど、そもそもミス・ブラックロックが二人いたとはね… シャーロットの存在はかなり早いうちから明かされてたのに疑いもしなかったよ… - 2026年5月2日
おひとりさま日和咲沢くれは,坂井希久子,大崎梢,岸本葉子,新津きよみ,松村比呂美読み終わった中年〜高齢女性の一人暮らし物語を集めたアンソロジー。 のほほんのんびりおひとり様ライフ☆ていねいな暮らし☆な本だと思って手に取ったけど、そんな話は一個もなかったので逆にびっくりした。 ・リクと暮らせば(大崎梢) 面倒なことぜーんぶ外部がやってくれて番犬の利益だけ享受できる番犬貸し出しサービス…えーそれってどうなんですかね〜人道的に〜とか思いながら読んでたら、月の利用料十万で声出た。富裕層向けサービス!?セコムじゃだめですか!? なんかいい話風にまとまってるけど…なんか…犬の面倒見てるのはレンタルサービスの会社なんですよね?それって『一緒に暮らしてる』って言えるんですか…?と疑問が残った。 ・幸せの黄色いペンダント(岸本葉子) 自炊しない人間なのでナツを尊敬の目で見ながら読んだ。しかし四十代でマンション買って今は年金受け取りながら図書館でアルバイトしながらフィギュアスケートの推し活して…かなりいい暮らしだ… そしてフィギュアスケート採点陰謀論!フィギュアスケートで好きな選手がいる人みんなこれ言う〜!!!かなりの確率で言う〜!!!不当な扱いを受けている!って絶対言う〜!!! ・永遠語り(坂井希久子) 食べ物の描写がとにかく美味しそうで〜!! ピタパンとチーズと目玉焼きのあたり、よだれが出そうだった…! とか和んでたら、まさかのプラトニック近親相姦オチ。いやプラトニックだから…気持ちはどうにもならないものですが… 振り回された久坂くんがかわいそうだよ〜世では女性の年齢ばっか言われるけど男にとっても五年は長くないですか!? ・週末の夜に(咲沢くれは) 浮気する男って高確率で「君はひとりでも生きていける(けど彼女は違うんだ)」って言うよね〜!!??あれなんなん!!!??? 頼子と映画友達になった元生徒の母親・紗由美が一緒に映画に行って別々の席で同じ映画見るの、なんかよかった〜。好きな席とかそれぞれだよね〜。 ・サードライフ(新津きよみ) 元同級生の「シングル」発言の誤解、き、厳しい…!!!ゴルフ用語を独身と勘違いして粉かけたの恥ずかしすぎて死ねる!!!しかも奥さんが乗り込んで来て牽制されたとか…もう…おしまいです……… 娘が専業主婦で世間知らずの母親を見下していていいように利用しようとしてるのキツかったから、主人公が生き甲斐?みたいなものを見つけてくれてよかった〜! ・最上階(松村比呂美) 野菜がたくさん送ってこられる悩み、うらやましい〜!うちにも野菜届いてほしい!しょっちゅうだと厳しいか〜!? しかしマンションの入居にあたって生育環境の話するの、ちょっとイヤな世界だな… 堅実に慎ましやかに生きてきたんだろうなぁと思ってた主人公が実は投信でめっちゃ金持ってたの、良い意外性でテンション上がった〜。 でも…里親になる夢は立派だけど、独身女性が里親になるのは条件的な問題で厳しいんじゃないか…!? - 2026年5月1日
すしそばてんぷら藤野千夜読み終わったふとしたきっかけからお江戸まちめぐりブログを始めることになったお天気お姉さんの寿々が、ブログのネタ探しも兼ねてお江戸料理を求めてあちこち散策へ! お天気お姉さんなんてテレビに出る仕事をしてる割に寿々が無防備すぎて(幼馴染の男と二人で出歩いたり家の近所をブログで紹介したり)心配してたらまんまと記事になっとるし…事務所の副社長の言ってること、何から何まで正論なのに寿々は反省ゼロどころか反発してるし…テレビの仕事やめたほうがよくない? せっかく父親が仕事の参考になるようにって本を送ってきてくれても「古本は読みづらいし〜」とかもう寿々のこと全然好きになれないし、おばあちゃんも普段はかわいらしいのに寛太のことになると孫の仕事のことも考えずにお見合いババアになるし、そのへん読んでてちょっとつらかった。 寿々がテレビ仕事さえしてなければすんなり読めたんだろうけどな〜。 でも食べ物描写はさすが! とらやのあんみつも築地の玉子焼きも食べたくなった〜!いつか行ってみたい! - 2026年4月29日
ぬすびと寺地はるな読み終わった不穏なタイトルとかわいらしい表紙でどんな話なのかドキドキしてた…寺地さんの本はほとんど読んでるけど、好きランキングの上位に入る!めっちゃよかった! 「さすが爵位を与えられるだけのことはある」とか「すみっコぐらしかよと思うぐらい端っこに寄っている」とか、ひさしぶりに私の好きな寺地はるな節が出てる!と嬉しくなった。 鳴海が南雲家に出入りしてパジャマパーティーなんかしちゃってたころ、本当にふわふわの夢を見てるみたいで、鳴海には大変な現実なんか何もなくて、住んでる世界の違いって言うものの実感もなくて、ただただ頼りになるお姉さんみたいに感じられてた。そこから宏海が補導されてからの急転直下感よ… でも暖の「おれは自分はきっと器の小さい人間なんだろうと思ってる、でも小さい器をたくさん持つことはできると思ってる」で己を顧みさせられた。私も器の小さい人間なので… その後宏海が順当に(きっと)器を増やしていい父親になってたの、本当に嬉しかった。 鳴海と栄輝の二度目の電話シーンには泣いてしまった〜「鳴海の言ったとおりだった。つまらないところだった」で決壊…鳴海と過ごした日々のぜんぶぜんぶ、栄輝にとっても大事な思い出だったはずなのに、まわりはそれを大事とすることを許さず、きっと栄輝自身もどう扱っていいかわからなかっただろうし、しんどかっただろうな… 読み終わって思ったのは、これは鳴海と彌栄子の絆の物語だったのだなということ。 二十年ぶりでも、時間は取り戻せなくても、いつだってまた始められるということ。 寺地さんでひさびさにめちゃくちゃ刺さったお話だった。 - 2026年4月28日
小説以外恩田陸読み終わった恩田陸初読み。御本人は本の中でエッセイ苦手だと仰ってるけどめっちゃおもしろかった〜! 特に共感したのは『……AND MUCH,MUCH MORE』で、スケジュール帳の後ろに読みたい本リスト書き出すの私もやってる…!そして秘伝のタレのごとくリストが継ぎ足されていくから何年も載りっぱなしのものもあって、もはや読んだような気になってしまうのもわかる…! 「つまらない本というものに対して激しい憎悪を感じる。一生許さない。孫の代まで祟ってやろうと思う」も…まあ…孫の代までは祟らないけどわかる…!!! 「カッコよくない犯罪映画は犯罪である」もスカッとする言葉だった〜!ホントですよ!犯罪です! 『続巷説百物語』解説で「一冊一冊が分厚くて布団の中で片手で持てないし、あまりにも長くて締め切りと締め切りの合間に読めないし、私立文系だった癖に古文・漢文はあまり得意じゃなかったんだもん」は思わず笑ってしまった。わかる〜!わかるよ!読むに至るハードルが物理的に高いんよな、夏彦は! 恩田陸がクリスティを好き(らしい)のもあって、この本を読み終わったあとはすごくクリスティが読みたくなった!スリーピング・マーダー、いつか読みたい。 - 2026年4月27日
読み終わった好きな男からHIVに感染しているから付き合えないと言われて……という出だしに、えっだから何!?となってしまった2026年の読者。完治はしないけどコントロールできる、そんな病気他にもあるし最初から覚悟があったらよくない?と思ってしまったわね。2017年はそこまででもなかったのか? 大阪旅行のくだりマジで全然わかんなくて困った。え、ウキウキだったやん何で泣いてんの…椎名さんの前で女友達に泣きの電話してんの…テンションの激しさについていけない…恋愛に夢中な女の子にはよくあることなんですか…? 友達の茉奈は彼女がいる男と付き合ってるし飯田ちゃんも真っ当な人かと思いきや既婚者と遊び始めるし(両方ともすぐ終わりにしてたけど別に良心が咎めたとかではない)、ここのグループの貞操観念ってどうなってるんですか!? と思ったら主人公の気が合わない妹も不倫してる〜〜〜!?なんだこの世界!? とりあえず椎名さんが健やかに生きていけますように… - 2026年4月25日
メゾン美甘食堂水生大海読み終わったマンションに食堂が入ってたらいいな〜!しかも外観もかわいいマンションで健康に気遣ってくれるごはんの出てくる安価な食堂なんて最高!私もこのマンションに住みたい! ちょっとした日常の謎解き要素(毒を盛られた!?、ストーカー冤罪問題、窃盗冤罪問題、クレーム冤罪)もあってストーリーにメリハリがあってサクサク読めた〜。ほんとにあっという間に読んでしまった。強いて言うなら最後のクレーム冤罪だけ割と犯人バレバレだったな。 最後に度肝を抜かれたのは涼真の『本業』!伏線も何もなくなかった!?びっくりした〜! - 2026年4月24日
十戒夕木春央読み終わった『方舟』は出入口を岩に塞がれた山奥の地下施設、今作は爆弾の仕掛けられた孤島。なんかこう、夕木春央はクローズドサークルにひと味加えるのが好きなんだな!?でも現代ではこれぐらいしないとクローズドサークルって成立しないのかも… 綾川さんと里英の百合未満みたいなやりとりにあらあら〜となってたら…お前…そんな…! 今回の衝撃の一文は「崖の下の小山内さんの死体を見た瞬間に犯人が分かったわたしは、一体どうすれば良かったのか?」。し、信頼できない語り手コースだったか〜!!そして信頼してはいけない探偵!!!綾川さん、ずっと頼れるお姉さんだったのにそんな!!! いやでも犯人と「頼れるお姉さんと慕う少女」の役割を演じてたの、すごい心理的負担だっただろうな…里英…おつかれさまだし人間不信エグそう。 最後になぜ三人を殺したのかの理由説明が入るけど、嘘推理で全員を納得させた偽探偵の語る"真相"ってミリも信用できないよぉ〜! そんで講談社のネタバレサイトの、青柳碧人の解説の綾川=麻衣説を見て心の底から「ヒエッ」って声が出た。いやいやいやまさかそんな。いやーそんなん、そこまできたら次の新作の『楽園』は、もはやどれが麻衣なのかって疑うやつになるじゃないですか…! - 2026年4月21日
まどろみの星たち菰野江名読み終わった菰野江名さんの新作〜!すっごい楽しみにしてた!!今回もすっごくよかった!! 夜間勤務のある認可保育園・つづきので働き始めた文乃目線で話が進むから、認可外保育園(というかベビーホテルなるもの)の過酷な惨状に胸が苦しくなった。何も考えずに読んでたけどつづきのって本当に恵まれた環境の保育園なんだな… ベビーホテル、キッズルームの現実を教えてくれたさち先生の「保育所って、もっと明るくて、ほんわりしてて、ピンクやオレンジで、お花が咲いてて……そんなイメージでしかなかったけど、違うのよ。働いて生きるための、手段なのよ」って言葉には文乃と一緒に頭を殴られた気がした。私もそんなイメージでした… つづきの保育園の由来が、今日の『つづきの保育園』(続き)とわかったときはロマンティックさに思わずじーんとしてしまった。 子どもたちをめぐる中で、もう亡くなって長い父の恋人だった杏子さんと文乃の関係がどうなるのかずっとハラハラしてた。 お互いだけが亡くした父親の、亡くした恋人のよすがなんだよなと思うと… これから杏子さんと文乃はどうなるんだろう。親子にはならなくても、亡くした人を共有できる唯一の存在としてうまくつきあっていけたらいいのになと部外者は思ってしまうよ〜。
読み込み中...