Dragonfly's Facility
@mdfs00_novelist-A
2005年11月20日
ハッピーバースデー
吉富多美,
青木和雄
読み終わった
『ハッピーバースデー〜命かがやく瞬間~』のリメイク作品。児童書として虐待被害者たる子供の視点で描かれていたその作品に対し、主たる加害者である母親側の更生経緯が追加された。これにより母親の年下上司・なつきが登場。第三者目線で母親の更生を距離を保ち支援する存在(最も、なつき本人にそのつもりは無いかもしれないが)として、その生い立ちもあって物語に厚みを加える。
その分対象年齢が上がっており、元作品で「そばに来ないで。あっちに行きなさい」とあった台詞が本書では「そばに来るなあ! あっちへ行けえ!」に変わるなど、表現が強くされたところがある。
この作品の本当の楽しみ方は元作品と本書をそれぞれ対象年齢時に読むことである。自身の加齢と共に追加された視点を踏まえ、虐待とは何かを考えることになる。虐待は決して他人事ではない、遠い世界の存在でもないと知らせる名作。
