きらた "天啓の殺意" 2026年6月17日

きらた
きらた
@kirata
2026年6月17日
天啓の殺意
長きスランプに陥っていた作家·柳生照彦から原稿が持ち込まれた それは、犯人当て小説の問題編 この作品をリレー小説形式にし、タレント作家の尾道由起子に解決編を書いてもらい、自分(柳生)の書いた解決編も載せる 柳生が持ち込んだのは、自身の再起をかけた原稿と、それを使って作家同士の知恵比べをしようとの企画だったのだ 原稿を渡された編集者は原稿を預かる事にし、旅先で解決編を執筆すると告げ旅立つ柳生を見送る そして、編集者は渡された原稿を読み始めるのだが、そこに書かれていた内容は数年前に起きた未解決事件に酷似しており── 企画の趣旨を告げると奇妙な反応を示す尾道 逗留先に荷物を残し、姿を晦ました柳生 彼らは、そして原稿は、過去の未解決事件と関係があるのか──? 中町信も読んだ方が良い作家らしいと知り、漸く手を出してみました 本作は『散歩する死者』を全面改稿した作品だとの事です ‥‥‥ ‥‥ ‥ いや、何と言うか 何を話してもネタバレ直行便になりそうな、非常に感想が書き難い作品ですねぇ‥ ฅ(◜ﻌ◝ฅ; ) 最初は昭和臭を感じる堅実な作りの‥オーソドックスな?推理小説と言った感じ 作中作と現実を行ったり来たりはしますが、分かり難さはなく、寧ろ読みやすい方 話は粛々と進んで行くとの感覚で、不可はないんだけど、“これは!?”との特徴も感じられず、“中町信は何故読んだ方が良いのかと言われてるのだろう?”と首を傾げたりしてましたが‥ この作品が盛り上がりをみせるのは中盤辺りからだろうか “え?あれ?まだこんなにも頁数が残ってるのに?” 読んでいてそう思った場所から先に目を見張る真実が現れていくのです 前半は大いなる序章(!?)でした 所々に感じた違和は丁寧に張られたヒントであり読者を導く淡い光でした ‥ごめんね、これ以上は書けない 推理作家としてフェアプレイを貫いてる方だと感じました スッキリする読み心地ではなかった事や、うまく行き過ぎじゃないかと感じた点が気になりましたが、しかしこの騙し方は見事だし、これ系のジャンルを好む方なら知っておくべき作品の1つのに挙げられるのではないでしょうか 個人的には、“これ”と呼べる爽快感/高揚感がないので、是非にと勧めるには二の足を踏んでしまいますが、地味だけど良い仕事をしてる作品なので、騙される小説を読みたい方はどうぞです
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