沙南 "をんごく" 2026年6月19日

沙南
沙南
@tera_37
2026年6月19日
をんごく
をんごく
北沢陶
「黒い格子の外から、誰かが見ている。」  緊張感が静かに漂う一方で、不思議な爽快さもある。良いホラー作品だった。怪異が近づいてくる描写では、こちらまで瞬きを忘れて息を潜めてしまった。エリマキがただの強い奴じゃなくて、得体の知れない存在にちゃんと怯えるのがチャーミング。壮一郎も巫女さんもすき。  願望が欲望と化し、深い業としてこの世に残り続ける。これまで私は、人は死んだら土に還り、肉体も精神も、その人を形成していたすべてが消えていくのだと考えていた。けれど、肉体を離れたあとに、願いや想いのようなものだけが残ることもあるのかもしれない。私がこの世を去るときにもし、なにかひとつ願いが留まってしまったとしても、それが愛する人を傷つけることだけはしないでほしいな……。  ラストはすごくいい。(上手くいきすぎて終わり良ければ、感があるのも含め!)すきなジブリのあれとあれや、アクション映画を彷彿とさせる。読んでよかったと思った。  あと表紙の女性、めっちゃ目合うやんこわ…と思っていたけど、読み終えるころには怖くなくなった。 と言いたいところだけど、やっぱちょっと怖い💦
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