なにわ "山びとの記: 木の国果無山脈..." 2026年5月30日

山びとの記: 木の国果無山脈 (中公新書 578)
p43 一般に炭焼きたちは、どんな望みに支えられて生きていたのだろうか。なかには自分の境遇を諦めて、その日暮らしの生活に甘んじている者も少なくなかった。だが廃人でないかぎり、望みのない人生というものはありえない。焼き子をしている者は、いつかそこから足を洗うことを願い、自営の炭焼きは、よい炭を少しでも多く焼くために、眠る時間も惜しんで働いた。 紀州地方の炭焼きの家に生まれた筆者が、戦前から戦後にかけて炭焼きや造林に従事し、40代で山を降りるまでの半生を綴った本。自然への愛着、厳しい労働の中での仲間との青春がありありと描かれている。当時の社会情勢、現代との違いも際立って興味深い。
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