なかちきか "オーウェルの薔薇" 2026年6月20日

オーウェルの薔薇
オーウェルの薔薇
レベッカ・ソルニット,
ハーン小路恭子,
川端康雄
買った動機は、オーウェルにも園芸家の一面があって、という園芸談義に期待したからなのだが、そんな一筋縄ではいかない本で、この「薔薇」は、まさに労働運動の標語「パンと薔薇」の薔薇なのだ。(そしてなんとこの本には「パンと薔薇」というスローガン誕生秘話まで出てくる) 私たちを十全な人間たらしめるのは、もちろんパンだけでなく、がちがちの正義でもない、薔薇なんだ、ということが、オーウェルの伝記や著書の間にさまざまなエピソードをはさみながら語られていく。 花や自然を愛でることは、社会や政治の腐敗に背を向けることではない。オーウェルがガンディーの硬直した絶対主義、禁欲主義を油断ならぬものと捉えていたというのは興味深い。
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