
tsubaki_fuyunohana
@tsubaki_2025
2026年6月21日
機龍警察 暗黒市場 下
月村了衛
読み終わった
ページをめくる手ももどかしく、面白さが加速しすぎて不安になるくらい怒涛の展開の下巻でした。
三作目もとんでもない面白さで……このシリーズに出会わず本読みとしての人生を終えていたとしたらと考えると震えます。
三作目はユーリの警察官としての誇りと苦難と名誉の物語でした。そして二作目同様、物語の構成が巧みすぎる。今回は「相似」がテーマ。光と影もまた、同じような形をとるわけで、まさに相似だからこそ互いに切り離せないわけです。
思えば二作目は過去と現在のエコーや双児性がテーマであったわけで、二作目と構成が一見似通っているのに味わいは全く違うわけです。見事すぎる。
登場人物もいっぱい、モチーフもいっぱいなのに、筆力のおかげで人物がこんがらがらない。行政組織のリアルを描きつつ、フィクションとしての大胆さが差し込まれて、でも、よくあるなんちゃって省庁ものにありがちな一瞬で読み手を醒めさせるアリエナサの矩は踰えない。絶妙なバランス感覚で物語が展開して、後半からは一気にエモーショナルの大海原へ放り出される感覚。
各作品ごとに味わいが異なるこちらのシリーズ、シリーズを追いかけるだけでエンタメ小説読み垂涎のフルコースを味わえます。どんどん面白さが増していく異次元さ、こ、この後もこんなに面白いんですか…?

