

tsubaki_fuyunohana
@tsubaki_2025
- 2026年9月26日
ホメーロスのイーリアス物語バーバラ・レオニ・ピカード,高杉一郎読み終わったオデュッセイアからの流れで。オデュッセイアの前日譚ですね。 全然オデュッセイアと違うな、というのが最初の1番の印象。オデュッセイアの訳者後書きでもそうしたことが書いてあって、それを実感しました。私はオデュッセイアの方が好きです。 イーリアスはアキレウスが中心にあるそうで、アキレウスと親友パトロクロスの関係はまるで銀英伝のラインハルトとキルヒアイス、平家物語の義仲と兼平のようだなぁ…と思いながら読んでいたらまさにその通りになった……パトロクロス涙 個人的には、アガメムノーンのだめっぷり、ヘクトールの社(?)畜ぶりが印象に残った。ヘクトールを何度も蘇らせて働かさせる神々…ヘクトールマジお疲れ…… ラストの一文も、平家物語的というか夏草やというか、ほんまそれな、と言いたくなりますね。 はるか昔の叙事詩なのに、なんとも現代感があるのは、優れた古典だからか再編した著者の視点ゆえか。 著者と、訳者のご家族との書簡を垣間見ることができたのもとても良かったです。著者のファンになりました。 - 2026年9月23日
- 2026年9月22日
- 2026年9月21日
ホメーロスの オデュッセイア物語 上バーバラ・レオニ・ピカード,高杉一郎読み終わった映画を観るために急いで読む。(下巻も一気に) 冒頭からめっっっっちゃくちゃツッコミどころと面白さ満載!読みやすく組み換えてくれているらしく、でも、物語を彩る要素はふんだんに(ペネロペイアのドレスとか)。 読み終えてないのに映画予約をして、時間との勝負で読みましたが、とにかく面白い。 おかげで映画もさいっっっっっっこうに楽しめました。いや、もちろんそれでも知識は足りてないと思いますが、何せ直前1時間前まで読んでたわけですから、すぐ忘れるトリ頭の私でも楽しめる! ギリシア神話、叙事詩、初めてちゃんと本で読んだのですが、面白すぎました。若い層向けの文庫に、こうした教養に満ちてて、でも簡単に楽しめる素晴らしい翻訳の物語が収録されていることに感謝。こうして言葉が残ることが、文化、文明が残るってことですね……(映画を思うと、しんみり……) - 2026年9月19日
白魔の檻山口未桜読み終わった手に汗握るクライム&サスペンスで、一気読み。悲しすぎる真相と、地域医療を巡る医療従事者の血を吐くような告発(それを告発と受け取るかどうかは読み手次第だが、私は告発と受け止めたい)に胸が引き絞られるようだ。そしてそこに、一人一人の人生の光が差し込むのも、この作者ならではの技だと思う。 例えば後半、クライマックスのきっかけになるとある人物の情報開示があるが、そこで思わず落涙。嘘っぽさ、わざとらしさがない。セリフの中に流れるその人の人生と血を感じる。 ラストの『犯人』の激白も、胸が痛かった。家だったらもっと泣いていたかもしれない…… ミステリも素晴らしいんだけど(かけがえのないものがかかっているからこそ、ミステリという物語形式が選ばれているんだと思うけれども)、山口先生には違う物語形式も描いていただきたいな。 次の作品も本当に楽しみです。 - 2026年9月18日
南洋標本館葉山博子読み終わった話題になっていたので手に取りました。 植物学を志す二人の青年の青春と、戦争という時代に翻弄されたアジア諸国をめぐる大河小説。 もう少し植物の話が出るのかなと思っていたが、それは控えめで、さまざまな人間模様が描かれていた。 - 2026年9月17日
ある行旅死亡人の物語伊藤亜衣,武田惇志読み終わったどんな本か事前知識なく、表紙に惹かれて手に取った。 ドキュメンタリー、報道、ルポ、いずれも当てはまり、いずれも少し違う。 人と人が交差したところにいくつものドラマが生まれていき、それが1人のとある女性の姿を描き出す。 読み終え、表紙を見返すと、表紙の人物が連れているぬいぐるみが胸を打つ。 他のどの本にも似ていない本だ。 - 2026年9月12日
君のクイズ小川哲読み終わったクイズ、出されるのもテレビで見るのも苦手なんです。どきどきするから。この本を読んで初めて理由がわかりました。クイズは競技であり、そこには競技者のプライド(と場合によっては人生)の駆け引きがあるからなんですね。 主人公の、クイズに対するまっすぐな愛情が好ましくて、クイズの戦友とのやりとりに青春を感じてほっこり。いいね。テレビ番組は相変わらず苦手だけど、Youtubeのクイズ動画は見てみようかな。 その一方で、本庄絆のクイズ…というか世界との向き合い方には痛みと共感を感じた。彼もたぶん、クイズという競技に救われたんじゃないかなぁ…ただ、それをまだまっすぐ誰かと共有できないでいる。 そんな気がしました。 映画は神木隆之介さんが演じてるのか…気になりますね。 - 2026年9月5日
トピーカ・スクールベン・ラーナー,川野太郎あらすじすら読まず読み始めた。どんな話かわからない、主人公が章によってかわり、時代もかわる。何が起きているのか掴めないまま進み、母ジェーンの挿話のあたりでようやく認識ができてくる。 ただ、話はわからなくてもとにかく描写がうまいので感心したり驚嘆したりしながら読み進める。 例えば競技ディベートのシーン、審査員へのアピールの描写、あまりにうまい。また他のシーンとなるが、主人公がディベートからラップへと関心を移すシーン。 喧嘩をした相手の母親とスーパーで遭遇するシーンなどは爆笑してしまった。言葉の切れ味がよすぎる。 後から知ったが、作者は詩人でもあるとのこと。詩人が書く小説はやはり言葉が選び抜かれているのだな。訳者の方のお仕事がいかに優れているか、ということでもあると思う。 後半にかけてストーリー展開に追いついていく。そして迎える最終章。現代に接続する。ようやく主題を理解する。そうか、この選択を描きたかったのか!緊迫と感動が押し寄せてくる。最後の文章を読み終えて、自分が深い感動の底にいることに気づく。 そこから数日間、その感動は続いた。この読後感は、アリ・スミス『両方になる』の読後感によく似ている。 マクロな時代と、私のミクロな人生と、両方が重なる読書だった。 今、この本を読めてよかった。 - 2026年8月30日
夜行堂奇譚 漆嗣人読み終わったこちらのシリーズももう第7巻。 第三者視点で描かれるお話もとてもよい。「過誤」では、とある少年の目から大野木さんと千早の2人が描かれる。千早は強い子だけど、大野木さんあっての強さだよなぁ、と改めて感じられて読者としては嬉しかった。 他県にも対策室がある、というのを知れたのも今回嬉しいことでした。県にあるってことは、怪異対策行政は広域行政ってことか…国にもありそうですな。地方ブロックごとにもあったりして。政令市にはあるのかな。考え出すと面白い。 - 2026年8月23日
海辺の石川端清司,石の人読み終わったずっとフォローしている石の人のご本があることを今日初めて知りました!本屋でしずかにうっすら発光しているような、本当に美しい本。 内容も、博物学的な解説から、叙情的な読み物、そして石を楽しむためのノウハウ伝授まで、至れり尽くせり。ちょっと他には類書がない傑作本ではないでしょうか。 ビーチコーミングを始めたくなりますね…! - 2026年8月23日
コルヌトピア津久井五月読み終わった植物や鳥がいわば演算装置のエネルギーとして活用できるとしたら?それが都市に実装されたら?という設定のSF。 私が最初に新宿都庁から新宿を見たとき、緑地帯が予想外にたくさんあることに驚いたのですが(田舎には緑地帯なんてない。そして見下ろせるようなビルもない)、そのときに空想した新宿の在り用を思い出した。 誰かを大切に思う誰か、その方向はやや一方通行ながら、庭という倫理体系がその人間の切なさをそっと包んで円環を生み出すような構造になっていた。 なんとなく一昨日読んだカンディードで庭の教訓が出てきたので(全然文脈は違うが)、庭には思想があるなぁ…と思うなどした。 - 2026年8月22日
夜行堂奇譚 陸嗣人読み終わった大好きなこちらのシリーズ、今回も千早のまっすぐさに痺れます……「妄終」で、友人が消えてしまったことに責任を感じてる主人公にかけるセリフ……かっこいい……千早の、一息に相手の心に飛び込んでいくような言葉が本当に尊いなと思います。 主人公側もまた、非常に健全ですんなりと伸びた植物のような清々しさがあって、非常に好ましいです。夜行堂の品物に気に入られる人物は、読者にとっても好ましいのかもしれませんね。夜行堂自体は怖いけども…。 あと、今回は非常に美しい場面描写も印象的。「御所」の中の、山の神に向けて供物を手向けるシーン、これは映像でみてみたーい! 千早に残された時間がどんどんなくなっていっている描写がとっても気になるところ…千早には幸せに長生きしてほしい……早く次も読まなきゃ…… - 2026年8月22日
カンディードヴォルテール,斉藤悦則読み終わったエヴェレット『ジェイムズ』を身内の読書会で取り上げまして、そのときに次はジェイムズに出てきた本書にしましょう、ということで次の課題本となりました。 新訳のおかげか、するすると読める。怒涛すぎる展開に、新章になるたびにつっこみたくなる。スピード感すごい。展開もすごい。ドタバタコメディと言っても差し支えないくらいの奇想天外ストーリー。 それなのに最後のカンディードのセリフにぐっときてしまった。「庭の教訓」として有名とのことですが、今の自分(仕事へのモチベーションがわかずちょっとぼんやりしてしまう週だった)にとっても妙に迫る教訓となった。 (今回の訳では庭ではなく畑として訳出されていましたが) 解説もまたすごくよかった。渡名喜庸哲さんが、ヴォルテールと最善説を巡る思想的状況をわかりやすく整理してくださっている。本の面白さと意義を際立たせてくれる解説であった。 訳者あとがきでも、「キャンディード」を作ったバーンスタインの言葉を紹介してあって、これもこの本の現代的意義を高めてくれる。 光文社新訳文庫、これまであまり手に取ったことがないのですが、こんなにいい解説や訳者あとがきがつくなら、積極的にこの版を選ぶべきかしら。 それくらいよい本でした。うーん、こういう体験があるからたまには古典を読まねばならない…1人だとなかなか手に取りにくいですが… - 2026年8月15日
- 2026年8月14日
機龍警察 火宅月村了衛読み終わった機龍警察、初の短編集。 未亡旅団に続き読んだので、由紀谷が主役の話が2編あって嬉しかった。 「済度」では、ライザの前日譚。ライザやっぱりかっこいいね……そしてあの人はやっぱりメフィストフェレスですね…… 「勤行」は笑った。ほんと宮近お疲れ笑。警察庁担当の委員会や主意書、これまで注目したことなかったけど、みてみようかな。 「化生」では、沖津さんのいろいろな顔が見られて大満足。部下への賞賛のセリフ、痺れますな。こんな上司ならどこまでもついていきたい。 短いお話なので、アクションシーンは限られていましたが、いろいろなお話が読めてよかったです。 - 2026年8月13日
外天楼石黒正数読み終わった名作と名高いこちらを拝読PART2。 連作のお手本のような見事な展開。SF、サスペンス、ミステリ、ホラーなどのジャンルを縦横無尽に行き来する凄まじい傑作。 白井智之先生作品に通じる味わいを感じて、自分の中の新しい扉が開く音がしました… - 2026年8月13日
- 2026年8月11日
読み終わったはまっている機龍警察の第4弾。今回は警察官2名が中心のお話。 今回も一気読み。旅のお供に、と思ったけど面白すぎてすぐ読んでしまった。 今回も対比がすごくうまい。二人の女性、二人の母、鬼子母神と菩薩(とは書いてないけど)、憎しみと愛、憎悪と寛容……二つの対比が登場人物達を追い詰めていくのがお見事。 ドラマパートや取り調べパートをしっかり描くも、全然中弛み感がない。うますぎる。 その分ラストのアクションパートがページ数少なめになって、まだ敵が残ってるのに!?となったけど、そこはいきなりドラッグオンモードでスピーディに。それだと物足りない龍機兵メンツのファンにはエクストラステージあり、とサービス精神も満点。少ない文字数なのに華麗で残酷にCQ戦を描くの、すごすぎる……姿が好きなのでとても嬉しかったです…… 新刊も発売されたし、既刊もあとちょっと。次は短編集かな。楽しみ! - 2026年8月8日
水車小屋のネネ 挿絵集北澤平祐,津村記久子読み終わった本編があまりにも素晴らしくて挿絵集も手に取った。 こちらも珠玉。 津村さんが、北澤さんの作品にはっとしたり感動したりしている様子のコメントが、本編を読み終えた我々にご褒美として差し出される。 特に、藤沢先生へのコメントが本当に最高です。 藤沢先生が、いつ、彼女らの人生に関わっていくことを決意したのかが明らかにされて、感無量。 藤沢先生だいすき。 収録された短編もよかった。 彼女ら彼らの人生が、末永く幸せであることを祈る。
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