ぶんか遺産 "アンドレアを呼んで" 2026年6月22日

アンドレアを呼んで
アンドレアを呼んで
ノエル・W・イーリ,
依田よう
ザ・海外サスペンス。展開は王道も王道だが書き方が上手く、また設定にも一捻りあり。ラストはかなり爽快だった。 主人公が幽霊という点自体は前例があるが、殺害時期も場所もバラバラな3人の幽霊の視点が順繰りに描かれるというのはなかなか独特。捜査機関、被害者の家族、犯人の周囲など、様々な視点が臨場感を持って描かれるのが楽しい。また、陰鬱になりすぎずどことなくユーモラスな描写が多めなのもよし。リーダビリティは極めて高いと思う。 ただ、人物描写はかなり弱い。犯人は典型的な「家庭持ちサイコパス」であり、それ以上の背景や思想はない。また、被害者3人の感情も(特に後半は)ややあっさりしていた。だからと言って安っぽすぎる感じはしないため、よくいえばサラリと読める。
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