
M市のR氏
@aoi-honmimi
2026年6月22日

イオカステの揺籃
遠田潤子
読み終わった
妻が男の子を妊娠した。美しい母は壊れた。
ある家族の中の禁忌、封じられた過去の記憶。
夫と妻、母と息子、母と娘、愛と呪い。
狂っていく母・恭子が実母から悪意と呪いを向けられ続けた過去の回想が作中で一番きつかった。「女」であることの否定は彼女の心を蝕み、それらは時を超えて娘への呪いとなる。
アップデートを試みても決して変わらない人の本質。狂った妻と母を赦し、むしろ彼女に対する愛を強固なものにした鈍感な男たちと欲しい愛を得られなかった女たちとでは決して分かり合うことはできない。
果たして母になるということは悲劇なのか、それとも救済なのか。

