
noko
@nokonoko
2026年6月23日
ケアする対話
小川公代,
斎藤環,
村上靖彦,
横道誠,
頭木弘樹
読み終わった
借りてきた
心に残る一節
ケアというものは体系化されるべきではない、むしろ原理的に体系になじまないと思っています。…治療というのはいわゆる正義の倫理に基づいていて、ケアの場合はまさにケアの倫理。これらは真逆の倫理性と言えるかもしれません。(116〜117)
抑圧ということについて、中井(久夫)にはまさにケアの発想が根底にあるせいか、何が人を抑圧するかということに関して、非常に敏感な感性を持っていました。特に、権利とか自由とかではなく、尊厳を侵すことに対する場合です。できるだけ相手の尊厳を大事にするように言葉を工夫することを大事にしていました。(153)
科学的な話だったら、1人の患者ではなく大勢を対象にしないと意味がない。でも文学なら、一人の人物の非常に個別的で具体的な物語を描くことで逆に普遍性が出るわけです。それが文学の不思議の一つであって、熊谷さんの障害は僕自身には関係ないけれど、呼んで共感するし、通じるところがたくさんある。(185)
両者の必要性が示すように、統計に基づいて出てくる普遍性がある一方で、文学的普遍性も当然あるわけです。そもそも徹底して個別的なものは徹底しめ普遍的であるという発想は哲学や文学の専有物ではない。(187)
「旅行の話をしてくれ」と言われたスナフキンが「旅の話なんかベラベラしちゃったら、しゃべったことだけしか残らなくなって、あとはバラバラになって消えてしまう」と言って怒るんです。(195)
言葉にならないものを言葉にすることを、文学はすごく頑張っている分野だとあらためて思いました。

