みかこ "堕落論 (角川文庫)" 2026年6月25日

みかこ
@mkk_713
2026年6月25日
堕落論 (角川文庫)
15年ぶりくらいの読み直し。悪妻論が良い、救われる。不良少年とキリスト、やはり秀逸。歯痛にはじまり、学問論で終わる。面白いし、太宰治への愛で溢れている。 坂口安吾は堕落を語るが、常に希望的だ。絶望や退廃を耽美には書かない。デカダンではない。無頼ではある。姿勢に勇気づけられる。どうせ生きるなら、悪くより良く。あえて苦しみ抜いて生きようと思える。そっちの方が格好良く思える。 「人間は生きることが、全部である。死ねば、なくなる。(中略)生きることだけが、大事である、ということ。たったこれだけのことが、わかっていない。本当は、分かるとか、分からんとかいう問題じゃない。生きるか、死ぬか、二つしからありやせぬ。おまけに、死ぬ方は、ただなくなるだけでら何もないだけのことじゃないか。生きてみせ、やりぬいてみせ、戦いぬいてみなければならぬ。いつでも、死ねる。そんな、つまらんことをやるな。いつでも出来ることなんか、やるもんじゃないよ。」p282不良少年とキリスト 「人間は永遠に自由では有り得ない。なぜなら人間は生きており、又、死なねばならず、そして人間は考えるからだ。」p117堕落論 「私が憎むのは『健全なる』現実の贋道徳で、そこから誠実なる堕落を怖れないことが必要であり、人間自体の偽らざる欲求に復帰することが必要だというだけである。」p148デカダン文学論 「けれども、遊ぶことの好きな女は、魅力があるにきまってる。」p182悪妻論 「夫婦は苦しめ合い、苦しみ合うのが当然だ。」p184同上 「醇風良俗によって悪徳とせられることよりも、自我みずからによって罰せられることを怖るべきだ。」p195恋愛論
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