
もじすきー
@kiocom
2026年6月26日

読み終わった
本書は各章で、胎児分離埋葬、胞衣や抜けた乳歯の扱いから見る「この世」と「あの世」の境界、身体技法としてのおんぶや抱っこ、出産が病院で行われ医療の対象となることで登場する分娩台について、妖怪・怪異に狙われやすい日本人の身体部位と背中についてなどを扱っている。
全体を通して読むと、人々の死生観や「この世」と「あの世」の境界をどこに設定し、異界の存在が自分たちに悪影響を与えないように、あるいは異界の力を借りながら、自分たちの生活を維持してきた方法に一つの解釈を与えてくれる。
なかでも胎児分離埋葬という初めて聞くと少し驚く習俗の背景にある人々の心性や、その習俗が消えていく過程についてと、祟る存在が死んだ妊産婦から水子へと変わっていくことを扱った第1章、第2章がとてもおもしろかった。
