ことね
@reads666
2026年6月28日

シュガーレス・キッチン -みなと荘101号室の食卓ー
わみず,
樹れん
かつて読んだ
ある出来事をきっかけに甘さを感じられなくなった茜の境遇はとてもつらく、食べることそのものが楽しめなくなってしまう描写が印象に残りました。甘みがないとお米さえ美味しく感じられないという設定には、読んでいて胸が苦しくなり、自分だったら食べる意欲すら失ってしまいそうだと感じました。
一方で、アパートの管理人の孫・千裕が作る料理がとても魅力的でした。甘さを感じられなくても美味しく食べられる工夫がされており、本格的なカレーや、大根おろしと合わせる甘くないすき焼き、惣菜たい焼きなど、どれも実際に食べてみたくなるものばかりでした。
一度は大切な居場所を失った茜と千裕が、それでもいつでもアパートに居場所があるということをを支えに前へ進んでいく姿も印象的でした。
あたたかいご飯を誰かと一緒に食べられることの幸せを、改めて感じさせてくれる一冊でした。

