うゆ "ロミオとジュリエット (光文..." 2026年6月29日

うゆ
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@otameshi_830
2026年6月29日
ロミオとジュリエット (光文社古典新訳文庫)
以前読んだのは新潮文庫の中野好夫訳。今度はどの訳で読もうかな〜と書店でペラペラ捲ってみたら良さそうだったので光文社の小田島創志訳にしました。最近読んだ松岡和子の『深読みシェイクスピア』や河合隼雄との対談『快読シェイクスピア』を踏まえて、ジュリエットがロミオと対等な立場であっさりとした言葉で喋っているものを読みたかった。これはまさに、という感じ。とても良かった。初めて読んだときは「言葉で飾り立てたバロックの宮殿」という印象だったのが、今回はもはやモダニズム建築…とまではいかないか?アール・ヌーヴォー建築くらいか?わからん。 シンプルだけどロマンチックでもあり死を絶えず感じさせる光と闇の撞着。名台詞にぐっと引きつけられ深度と加速度を増すシーン。ふたりでひとつのソネットを完成させてゆく精神の掛け合いと結びつきは今生での生身の身体の結婚を超え、死の世界での永遠の婚姻へと駆け抜ける。 ロミオが毒薬を買う場面、すっかり忘れていたが、今回はとても心に残った。 ー私の意志ではなく、私の貧困が、この金を受け取ります。 ー俺もあんたの貧困に金を払うよ、あんたの意志ではなく。 ーこれが金だー人の魂にとっては、金が何より毒になる、 この忌まわしい世界では、金は人をたくさん殺す、(中略) ある意味、俺が毒を売っている。あんたは何も売ってない。 さようなら、これで食べ物を買って、肉をつけたらいい。 行くぞ、お前は毒ではない、心を守る命の薬だ ロレンスの登場シーンも各所に響きあう。 毒と薬、善と悪、生と死…それらは時に入れ替わり価値は転倒し人の心の、人間の社会の割り切れなさを露呈する。 きれいは穢い、穢いはきれい。嗚呼シェイクスピア。 登場人物たちの見る夢も常に死を暗示して印象的だった。 一度目に読んだ時よりずっと面白く読めた。 バルコニーシーンちょっと泣いた…
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