
花春
@haru-tuge
2026年6月30日
怪盗うみねこの事件簿
阿津川辰海
読み終わった
絵本・児童書
すごくよかった〜!!
いわゆるコージーミステリーなのだけど、後味の良さ、トリックのわかりやすさ、犯人に寄り添いたくなるような動機、こどもが無茶をしない物語構成と、とにかく読んでいてきもちがよい。児童向けミステリとしてとてもいい!!
小6男子のひと夏の思い出的なほのぼのしたノリで進んでゆくのだけど、筋書きが全体通してやさしくて、夏の青空の爽やかなイメージと合っていてとても爽快。
キャラクターバランスがとてもいい。探偵役の少年がふたりいて、それぞれがトリックと動機が気になってて…と、謎の解き方がさまざまであることがわかりやすく示されてたり。そのお互いの考え方の違いがこどもたちにとってよい刺激になってる…少年たちの成長譚としても機能してるの上手いな〜と思う。
探偵役のひとりであるヒサトは、自身の考えや興味関心がはっきりしていて、「空気が読めない」と繰り返し表現されているのだけど、メインの女子キャラであるカオリが、ヒサトのそういう部分にこそ救われたからまっすぐにヒサトが好き!という設定もいい。
ヒサトのキャラ性って古式ゆかしき変人探偵キャラっぽくてとても素敵で、でも現代のこどもの価値観からすれば反感を買いやすいように思うのだけど、彼のまっすぐさがマイナス固定されてないの、センスがいいなあと思う。
欲を言えば、カオリの良さがもっとあれば良かったなー。女子視点からは見たら当たり前のことが男子たちのヒントになったりとか。女子ネットワークが活躍するとか。カオリ、女子に友達少ないらしいので難しいか…そっか…。
作中で、さまざまな名作ミステリーが紹介されるのも、ちょっと懐かしい感じで楽しかったなあ。『Yの悲劇』、未だに読んだこと無いのだよな。読まねば。
ケンが、作中、『Yの悲劇』の代わりに『獄門島』もらってたのは笑ってしまった。獄門島も未読なのだけど、エラリークイーンの代わりに横溝正史ってほんとうに小6に与える書籍として適切なの??
図書館でたまたま見つけて、「ミステリ図書室!シリーズ名が直球!」と笑って手に取り、本文2ページ目で有栖川有栖の『孤島パズル』が紹介されてたのが嬉しくて借りたのだけど、良い作家を知れた…。また別作品も読もう…!

