
花春
@haru-tuge
感想文はすべてをネタバレしています。
イイネは気になった本とか素敵な感想ですね!のやつ
アイコン:シマエナガとお花のアイコンメーカー
- 2026年8月25日
ふしぎな図書館と魔王グライモン ストーリーマスターズ1廣嶋玲子,江口夏実読み終わった絵本・児童書キーとなるものを奪われた結果、まるで違う月末になってしまっている名作童話の世界に入り、何がキーになるのか?を推理して、本をあるべき形に修正してゆくアドベンチャー。面白かった〜!! 改変された物語がふつうに読み応えがある。ヘンゼルとグレーテルとか、貧乏で子捨てを決行する親の元で生まれ育ったこどもってそりゃこう育つよな…の納得感がすごく、それゆえに本来の物語の善性が際立つ。 ラプンツェルは、完全に歪んだ親子愛のメリバで、確かに子の成長は阻害されているのだけど、「でも誰も被害に遭ってないし、物語として見ればこれも美しい人外の愛だよな…」となる。まっとうな感性のこどもである主人公が「これは違う!」ってその物語を拒否する流れもまた清々しい。 全編、キーとなるものが物質ではなく登場人物の精神性(兄妹愛、とか)であるのも、人生を変えるのはその人の心なんだよなあ…のメッセージがわかりやすくて児童文学らしい。 世界の名作を貯蔵する不思議な図書館、味方となる名作の作者たち(1巻ではグリム兄弟だった)、不思議な物語を改変する敵:天邪鬼…など、世界観や散りばめられたキーワードも王道アドベンチャーでわくわくする。続きもすぐ読もう〜!! - 2026年8月18日
6+1の不思議斉藤洋,森田みちよ読み終わった絵本・児童書不思議シリーズの4巻目?という位置付けでよいのだろうか。 既刊3冊は違う出版社から出てる、メインキャラクターが違う、微妙にオチの付け方が違うから、スピンオフ的な感じ…? 作者の投影にも似た童話作家を語り手(狂言回しのほうが近いかも)に、小学校の同級生たちがかつて体験した「ふしぎなこと」を語る連作短編集。 オチも解釈もはっきりしない、あいまいな読後感。わたしはもう少しはっきりした解釈がつくか、もっとふしぎに振り切ってるほうが好みだけれど、このオチのない感じが好き!という人もいるのだろうなー。 最後の最後で、すごくブラックなオチがつくのだけど、児童書区分のお話で読みたいオチではなかったな…。ヤングアダルト区分なら似合いそう。 - 2026年8月18日
読み終わった大人向け:物語最近楽しく読んでる、お江戸の旅籠ものの第5巻。 「一巻では、ちはるちゃんは怜治さんとくっつくと思ってたけどぜんぜん色恋展開にならないな…さらっとサブキャラで出てきた男と結婚するパターンなのかな…」と思ってたら、5巻目で怜治さんからの矢印がちょこっと出て「あら〜〜〜〜〜〜✨✨✨」となった。 兄弟子代わりの年上男性との間に割って入る怜治さん…よき…。たまおさんだけが怜治さんをちょっとつついちゃう距離感もよき。 読み終わってから表紙絵を見ると、またにまにましてしまう。真面目な顔して板場を覗き込んでるから慎介さんかと思ったけど、これ、怜治さんが若干嫌な顔してるのか…可愛いな…。 こういう、シリーズの中でゆったりこっそりと恋心が描写されるの、くすぐったくて楽しいな…。 タイトルにもなってる白玉の三宝尽くしのお料理も美味しそうだった。物語性が高い膳っていいよね…。 - 2026年8月14日
レディオワンクリハラタカシ,斉藤倫読み終わった絵本・児童書とにかく表紙絵がおしゃれ!! タイトルもいいし、ぱらっとめくると字も大きめで読みやすそうなので、本屋さんでぱっと目を引かれて手に取ってしまう感じの本だなーと思った。 「喋れる犬がラジオのDJをしている」という設定がもう面白い。 文章が句読点多めで漢字もひらき気味だったので、ターゲット層は年齢低めなのかな…? レーベルは「飛ぶ教室の本」というらしい。他書籍のラインナップ見ても、絵本っぽい表紙絵が多いな…。いやでも二宮敦人とか書いてるな…。 (雑誌のほうの飛ぶ教室は読んだことあるような…ないような…?) ただ、文体や漢字づかいのわりには、扱われているテーマを面白く読めるのは小学校中〜高学年からくらいじゃないか…?という印象だったので、どこかちぐはぐだったかも。 それにしても表紙がとてもいい。 - 2026年8月13日
千弥の秋、弥助の冬廣嶋玲子読み終わった大人向け:物語シリーズ第一部、最終巻! 幸せいっぱいだった前巻からの落差が…話の作りが上手すぎる…。なんとなく7巻から一気に読んだのだけど、正しい読み方であった…。 醜悪かつ一途で一方的な恋慕の果てを示した8巻、サブキャラのもとへ新たな命が生まれる寿ぎの9巻、今まで積み重ねた絆がこぼれ落ちて失われ、そして新しいかたちに生まれ変わる10巻。 10巻かけて弥助が育って、養い親とふたりきりだった世界が広がって、このラストに辿り着けたのだなあ…。しみじみと嬉しくてかなしい…。 第二部からは親子関係が逆転するわけだけれど、赤ん坊千弥さんには、物心ついたときからいろんなひとがいて、たくさんの愛に包まれながら、たくさんの妖怪たち人間たちに育てられるのだなと考えたら、弥助の育ちとはまた違うのだなあと感慨深い。どちらも愛です。 しばらく一部に浸ってから第二部を読み始めよう…。 あと、9巻からいきなり出てきたけれど、細雪丸、生き方がめちゃくちゃかっこいい。10巻表紙で後ろ姿なのがもうなんか粋。 - 2026年8月13日
ふしぎ駄菓子屋 銭天堂(1)jyajya,廣嶋玲子読み終わった絵本・児童書廣嶋玲子さんの代表作!(だと勝手に思ってるのだけど実際どうなのだろう) 巻数が多いな〜と後回しにしてたのだけど、妖怪の子預かりますシリーズが第一部を読み終えたので、満を持して読んでみた。 不思議なお店でそれぞれが求める商品を購入してどうなるか…を描いた、すこしこわくてドキドキするお話! なるほど! 購入者が駄菓子をうまく使って幸せになるラストが多いのだけど、でも、読み心地としてはホラーっぽいな…因果応報として悪人が不幸になるオチが刺激的で強く印象付くからだろうか。廣嶋さん、因果応報を主軸にした連作短編、よく描いてらっしゃる気がする。読後感が子預かりではなくて鬼遊び系に近い。別作に例えるなら世にも奇妙な物語かなあ。 でも、雰囲気のあるお店描写にキャラの立ってる店主のおばさん、いろんな効果がある駄菓子たち、お代の支払い時のやりとり…と、人気になるのもわかるなあと納得。これアニメ映えする。わかる。 因果応報オチや裁けない悪人が異界のモノによって裁かれる筋書き、個人的にはとくに嫌いでもないのだけど、「クッキングツリー」だけは嫌だなあと感じた。 この話の主人公兄弟の家にはソーシャルワーカーが訪ねてきており、彼らには現世の福祉の手が差し伸べられていたし、与えられた不思議駄菓子の約束を破ったのは兄弟たちも同じはずだった。それなのに、虐待していた母親だけツリーに食われて母親が別人に入れ替わった?オチはなんか…安易でご都合!! あと自分が持ち込んだわけではないにせよ、母親がおそらく殺されて、でも「新しい母親はやさしい!このほうがずっといい!」ってこどもたちが喜んで終わるのはあまりにもブラックで読後感が悪すぎる。これ差し入れた近所のお姉さんも間接的に殺人に関与してることになるが??とか、なんかどこ見ても後味悪いなこの話!! んんー…他にも気になるシリーズたくさんなので、そちらを読んでみて、続きも読むか決める感じかな! - 2026年8月13日
読み終わった絵本・児童書ライトな児童向け連作短編スクールミステリー、面白かったー! 「みんなを幸せにする解決をしたい」という探偵の拘りがすてきなホームズリスペクトバディもの。 謎の難易度も低くて、さらっと読める。 「謎が解けない探偵と実は推理力抜群な助手」設定の作品、それなりに増えてきたと思ってるのだけも、そのバディものの入門書としてちょうどいい塩梅。 探偵役の紗楽ちゃんの推理できなさがギャグの方向性で進まないので、探偵が貶められることなく、むしろ助手の和戸くんが紗楽ちゃんのカリスマ性を買ってて自身もその光っぷりに惹かれているので、読んでてきもちがいい。前述の紗楽ちゃんの探偵としてのこだわりも相まって、どの話も読後感がよかった。 というか紗楽ちゃん、推理、できてるよな…。知識と丁寧な観察に基づいた着眼点はすごく良くて、その点と点の組み立てがちょっとずれてるだけというか。小5でこれだけ推理できてたらかなりの秀才探偵だよ!!和戸くんが直感型天才なだけだよ!!感。 そういう意味ではタイトルに偽りありなのだけど、でも、タイトルいいよなあ…。 表紙絵の爽やかでどんなバディかよくわかる雰囲気感も好き。 中もイラストがふんだんで推理の流れがわかりやすい。この作品、コミックにしても映えそうだなあと思う。 和戸くんの過去にシリアスな謎が隠れてるぽいのだけど、シリーズ続いてゆくのかなあ。 どちらかといえば、ほのぼの日常ミステリ系で続いて欲しいのだけど…でも元刑事の探偵さん出てきたな…うーん…待て次巻!! - 2026年8月9日
おによろし畑中弘子読み終わった絵本・児童書この作品の鬼観、好きだなー! 人を愛して、寄り添って、足掻く、人とは明確に違う生き物。 鬼の助、モクの鬼、鬼のクウ、鬼の笛が好き。 モクの鬼すごい。鬼を体内に宿しながら生きて、鬼が体内にいることに苦しみながら人を愛して守ろうとし続けるモクの木。 現状が何も変わらないまま終わることにびっくりしたけども(児童書にわかりやすい決着と未来への希望を期待しがち)、何度か読み直して、この話は「だからこそいい」んだな…と頷けた。 折り合いなんていつまでもつかないけれど、鬼は確かにそこにいるのだから苦しみながら生きてゆくしかないし、そうして自分の状態に自覚的で気をつけているからこそ、モクの木は魅力的で、皆に慕われる。 木という設定も上手い。自分では動けない、鬼と共に人から離れて孤独を選ぶことができない生き物。 「りっぱだなんて、どうしていうんだ。わたしの中には、おそろしい鬼が住んでいるのに」、そう言えるモクの木だからこそ愛されるのだけど、愛されるほどにつらいんだよなあ…がよくわかるモノローグがいたましくて愛おしい。 - 2026年8月9日
宝石商リチャード氏の謎鑑定辻村七子,雪広うたこ読み終わった大人向け:物語何年か前に数冊読んで、読書の時間が取れなくなって中断してしまっていた。完結したと聞き、一冊目から再読。 初読時は思わなかったけど、リチャードさん、正義くんにずいぶん振り回されてるのだな。 あと、良くも悪くも正義くんの心っておばあちゃんの影響がかなり強くて、こういう言い方は適切ではないのだけど歪な部分があるなあ、と感じた。 おばあちゃんではない、お母さんとの関係性なのかな…。彼、コミュニケーションが極端だよな。人の態度と言葉の機微に繊細に反応するのに、自分が他者に与える影響については無頓着というか軽く見積もってる?し、気付けない。悪いふうに噛み合うとストーカーになりかねないタイプっぽいというか。(これは谷本さんへの気持ちがちょっと熱量怖いな…と感じたのもあるかも) うまく言語化できないけど、いびつさに自覚的な部分と無自覚な部分が混在していて、無自覚な部分は自覚しないように強いプロテクトかかってるのかもなあ…とぼんやり思う。 いやでも大学生だしな…こんなものかと思わなくもない…?? 谷本さん関連や正義くんの過剰な褒め癖、コミカルな同性バディものの味付けとして読むなら違和感ないのだけど、ストーリーの中で扱ってる題材に同性愛とか時代背景を加味した犯罪とか繊細なものが入ってるので、コミカルなネタとして振り切れてないというか、わたしが勝手にシリアス文脈を付加してしまってるのかもしれない。 あと、初読時に「面白いんだけど、なんか期待してた読後感とズレるな…?」と感じたのだけど、あれかも、「ジュエル・ミステリー」と銘打たれてたけど、わたしが期待した「ミステリー/謎解き」ではなかったからかも。 確かに、ゲストキャラたちに宝石にまつわる秘められた思いやエピソードがあったり、それを紐解くことで前に進めていたりするのだけど、キャラクターたちが「謎を解くこと」そのものを能動的に行ってはいない、描写のメインそこに置かれていないため、「謎が解かれてゆく快感」がたぶん薄くて、期待した「謎解き、ミステリっぽさ」を味わえなかったのだと思う。 ふつうに宝石にまつわる物語…的な煽りならスムーズに読めた気がする。 書いてみて自覚したのだけど、全体的に、作品の雰囲気感やノリが掴めてない…わたしの読み方が下手なのかも! わたしが読者層ではないのか、読み進めたら掴めてくるのか、どちらかなあ? 数冊読んで確かめたい。 - 2026年8月9日
盆の国スケラッコ読み終わった漫画表紙絵とあらすじから、勝手にすこしふしぎしんみり系お盆漫画だと思い込んで読み始めたのだけど、思ったよりホラーだった!笑 おかしみとせつなさが根底にあるこわさ。お盆らしいこわさ。 絵というか、表現?魅せ方?が面白かった。展開そのものは王道なのだけど、ひとつひとつの表現がわかりやすくてコミカルでこわくて、王道なんだけどひと味違う感じになってるというか。短編アニメ(動きのある映像)で見たい絵なのかも。 話のまとまりもよくて、いい物語を読んだなあ…という満足感と共に本を閉じた。 リイド社の漫画、面白いもの多い気がするなあ。他にもいろいろ読みたーい。 - 2026年8月9日
ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人井上のきあ,小湊悠貴読み終わった大人向け:物語表紙絵がとにかくすてき。 連作短編の扉絵にパンの絵が添えられているのだけど、こちらはちょっと色味が重すぎるかなあ。たぶんカラーだととても美味しそうに見えるのだろうなという感じの絵だった。 各話の章タイトルの上に小さなコマみたいなものがあって、そこに英単語が書かれているのだけど、導入部が「チェックイン」、間話が「ティータイム」になってたり…目次に猫のシルエットが添えられてたり…など、装丁?が軽やかで可愛い。本として丁寧に作ってもらえたのだな〜とほっこりする。 内容は、横浜の「ちょっといい小さなホテル」のパン職人になった若い女性を主人公に、とりたててトラブルもない、平和な毎日の話…みたいな印象。 横浜らしさも、主要キャラクターたちのキャラクター性も、起こる日々の出来事もスタンダードで薄味だったので、もうすこし作者さんの味を深めてもよかったのではないかなあ…と思う。一作目だから様子見巻だったのかも? オーナーが正体隠して従業員の抜き打ちチェックしたり、同僚のプライベートを勝手に暴露したりと、「このホテルのコンプライアンス信頼できねえ…!」となるところがちらほらあったのが残念かなあ。ただこれはお仕事ものの王道展開ではあるよな〜とも感じたので、「そういうノリを楽しめる人向け」なのかも。 - 2026年8月6日
カトリと夜の底の主まくらくらま,東曜太郎読み終わった絵本・児童書エディンバラのファンタジーミステリージュブナイル、3巻目!完結巻! 読み応えが すごい 唐突で劇的ではない、友情の終わりを予感しながらも覚悟をきめて一歩一歩進んだカトリの姿が、彼女の生き方と重なって、キャラクターを丁寧に描いているなあ…と惚れ惚れした。 カトリとリズの視点が規模が違うというか…カトリは地に足つけて生きていけるしそうしなければ生きられないこと、リズは逆に現実を飲み込みながら生きることはできないししないこと、みたいな…対話を重ねるごとにふたりの決定的な乖離が明確化してゆくのが、哀しくも納得感がすごかった。 リズの「呪われることによって自由になる」というのが、こう〜…しんどいなあ、と思う。その感性そのものが現実に生きてゆける人間の傲慢なのかもしれないけれども、でも、彼女はまだ15歳だったのだよなあと思わずにいられない。いや19世紀なので〜!大人になったから解放されるというものでもなかったんだろうなあというのも想像はできるのだけど〜!! 大人になって今以上に屈辱や窮屈さや失望を覚えて傷つく前に「呪われる/この世ならざる力を得てしまった」ことは、リズにとってよかったのかなあ…。 リズはまあ狂信者というかなんというか…なのだけど、「この世ならざる力に魅入られた犠牲者」、カトリを「そんな友人を取り戻そうとする勇者」みたいに描かなかったところが好きだなー。ふたりは対等な友人であり、友人とは一時的に並んで歩くだけの存在である。その考え方が渦中にいるこどもにとっては薄情でつらいというあたりも含めて、フォローが丁寧でやさしい。 イードリン・メイクルさんも好きだったな。人間であり、母親と人間の世界を愛し、だからこそ憂えていたひと。人間的で感傷的なひとが好きなんだよな…。 話のスケールの大きさは1巻から一貫してて、世界観ブレがなくスムーズに読めたのはよかったなー。ずっとクトゥルフみを感じ取りながら読んでいたのだけど、実際のとこどうなんだろう。 他作品も読んでみたいな。 - 2026年8月6日
カトリと霧の国の遺産まくらくらま,東曜太郎読み終わった絵本・児童書エディンバラのファンタジーミステリー、2作目! (ファンタジーなのかスペースファンタジーとしてのSFなのかは解釈による気はするけど、わたしは感覚的にファンタジーだなと思った) 完結巻の3巻まで続けて読んだのだけど、この2巻目がいちばん好みだなあ! 「博物館に寄贈された、聞いたことのない町の年代記。その展示会で消えるひとびと」というヒキもいいし、年代記の正体もとてもロマン。好き。 物語のメイン小道具である年代記そのものも素敵だし、それを取り巻くゲストキャラたちも魅力的。 確固たる意思と固定観念を持つ医師のベルさんが、ジェイクの「俺たちは友達のためにここにきたんだ」(意訳)という言葉にこそ心を動かされる流れ、とてもとても好きだな…。 主人公カトリが直面している『現実』の課題の設定(夢はあれど、身分、性別による壁が大きすぎる)が上手い。前巻で博物館の魅力に目覚めて研究員への一歩を踏み出して、踏み出したからこそ見えた壁と不安感。 それが今回の年代記のギミックときれいに絡んで、まっすぐな成長譚になってる。良いジュブナイル読んだ〜!と満足できる。 …からこそ、相棒であるリズ側の不穏さが引き立つ。コントラストがきれい。 ただ、2巻目読み終えた瞬間の感想は「このまま以下次号!だと耐えられなかったー!完結巻までまとめて手元に置いててよかったー!!」だった。リアルタイムで読んでなくてよかった…笑 - 2026年7月22日
異世界フルコース 召喚されたのは、チキンでした。(1)しまりすゆきち,廣嶋玲子読み終わった絵本・児童書ライトなファンタジーお料理ものでさくっと面白かった。いつもの廣嶋さんよりもゲームっぽさ?なろう系っぽさ?が強めかなあ。 ただ、「間違えて無理やり召喚された小学生男子が、召喚主の女王の悪口を言ったら殺されかける」部分だけは、この子の立場なら当たり前の不審と不満の発露だろうが!!と感じて飲み込めなかった…。 主人公の視野の狭さからくる悪口であったことが後半でわかるし、主人公もケロっとしてるのでコメディノリで読み飛ばす部分なのだろうな〜とメタ視点で理解しつつも、大前提として被害者のこどもに対していい大人が何してんの!?の反発がどうしても…どうしても…! - 2026年7月18日
ゆうれい猫ふくこさん廣嶋玲子読み終わった絵本・児童書既刊3冊読んだ〜! 「おばちゃん猫が幽霊となって町を守る話」とあったので、こう、町の人たちのトラブルをおばちゃんがおせっかいで解決!みたいなのを想像してたのだけど、想像とちょっと違ってた。 アイドル猫だったふくこさんが、こどもが封印石を崩したのをどうにかしたり、ドイツから持ち込まれた呪いのアイテムをどうにかしたりと、「次々に町で起こるトラブルを、幽霊となった猫が、町が好きだから!わたしの町だから!!と駆けずり回って頑張って守るほのぼの話」だった。予想より好み! 団子町の人々が地域猫であったふくこさんを愛していて、ふとした瞬間に思い出話が始まったり、ふくこさんが町の人々のよいところをひとつひとつちゃんと言えるのが、愛おしいなあ…と思う。ふくこさんの目を通した町の物語という感じ。 メインキャラ:ふくこさんが見える女の子のナツミちゃんが小学3年生なので、中学年向けくらいなのかな? 絵もあたたかなタッチのアニメ調で可愛らしい。 3巻で登場した魔術師家系の司くん、好きだな…。4巻にも出てくれないかな…。 - 2026年7月18日
もえぎ草子久保田香里またいつか絵本・児童書平安の世で、女官ですらない下働きの女の子が必死に生きてゆく話。 清少納言というか中宮さまのお屋敷で働くのだけど、人がいないからと役目を越えて仕事をしたら盗みを疑われたり、挙句に父からもらった唯一の財産である紙を奪われて屋敷を追い出されたり、褒美をちらつかせて言いつけられた事柄を熟そうとしたら邪魔されて笑いものにされて褒美も無かったことにされたりと、一生懸命に生きる女の子が人として扱われないのがあまりに辛くて、中盤でギブアップ。 描き方そのものはそこまで悪辣ではないし、平安の世だと考えれば人権意識なんてなくて当たり前だし、意地の悪いエピソードは『枕草子』から抜粋していてしっかり歴史に基づいてるのもすごいな〜と思うのだけど、ちょっと…しんどかった…。 (清少納言を「はっきりと自己主張する現代的な女性!」みたいなポジティブ一辺倒なキャラ付けではなく、どうしても現代人として感じてしまう「コイツほんと性格悪くて最悪だな」の部分をしっかり描いてるのはすごいと思う。定子さまをお慰めしたくて頑張ってる部分とかもちゃんと伝わるし) 主人公が感受性が鋭くて、紙や文字や文学の価値を感じ取れる子で、清少納言の作るうたを聞いては心を揺らしていたから余計につらいというか…単純に「自分たちを人とも思わぬ上流の身分のひとびとを憎み、反骨精神で生きる」方向性のほうがいっそ楽に読めたかもしれない。 そうではない…皆が与えられた環境で精一杯堅実にみずみずしく生きていて、上流のひとびとの意識はなにひとつ変わらないリアリティだからこそ、この物語はよいのだろうとは思うのだけど…でも、感じた強い憤りの落としどころが見つからなかった…。 いつか、もっとこころに余裕があるときに再チャレンジしたいな。 - 2026年7月8日
天久鷹央の推理カルテ 完全版知念実希人読み終わった大人向け:物語人気だな~と思いつつずっと読んでなかったのだけど、一冊読み切って「人気になるのわかるな~!」と感嘆した。 医療ミステリってどうしてもトリックの理解が難しかったり、権力闘争や道徳問題がサブテーマになりがちで、読むハードルが高いかつエネルギーを使うものが多い。でもこの作品、とにかくサクサク読める。 キャラをラノベっぽくコミカルにして、でもトリッキーすぎない塩梅にして。探偵役の弱点を発達障害由来のものにすることで、古き良き探偵像を守りつつ現代日本においての生きづらさで読者の共感も呼んで。(ノリは平成っぽいけども) トリックと医療を切り分けて、ミステリ部分は手垢がついてるレベルで王道でかんたんなものにしつつ、「このトリックに当てはまるのは○○の症状を出してるお前!」みたいな、犯人の確定やトリックを見破る補助の役割として医療知識を絡ませて独自性を出している。 イラスト担当がいとうのいぢなのすごいわかる。この作品はこの絵が刺さる層向けだ…! ご自身の得意分野での勝負の仕方がとにかく上手い作者さんだし、的確な売り方ができる編集さんだったんだろうなあ。すごいな。 コナンを読んでるような気持ちになった。医療ミステリの入門書っぽいというか、「これでミステリが好きになる小中学生がいっぱいいるんだろうな」みたいな。児童書版が出てるのもわかるな~。 児童書版は、表現を工夫するとかではなく、さくっと児童向けな内容かどうかで収録作決めてるっぽいのも潔いですね。妖怪の子預かりますのほうも同時期に読んでたので、児童書版出すにもいろんな方針があるのだな〜と興味深かった。 - 2026年7月8日
- 2026年7月8日
ごはん読み終わった大人向け:物語以外読みやすかった〜。コーヒーや紅茶の美味しい淹れ方の本、まず途中で飽きて読みきれないことが多いのだけど、とにかく読みやすくてサクサク読みきれた。 正直なところ、毎回温度と入れる量を測りハンドドリップする速度を調節し…はめんどくさくてできないな〜とは思ったのだけど。お湯を注ぐときはそこに気をつければいいんだな、とか、粗挽きと細挽きってそういう味の違いがあったんだ!とか、知識的なところで参考になるものが多かった。 わたしはどっしりしてて甘めなものが好きなので、深煎りが好きだとは思ってたのだけど、粗挽きが好きな気がする。次に粉買うときは気にしてみよう…。 ハンドドリップ以外はやったことないのだけど、フレンチプレスとネルで淹れるもの好きそうなんだよな〜。ただこのへんは手入れを考えたら日常的にはわたしはやれないだろうから、そういう淹れ方をしてる喫茶店を探してみたいな。 - 2026年7月8日
トロピカル諸島で秘宝ハント廣嶋玲子読み終わった絵本・児童書シリーズ4作目! 主人公パーティが「好きな子とトラブルを起こした野郎」で統一されてて、「ナビゲーターのカラフトフクロウ:カムイのみカップルかつ愛情表現がストレートな愛妻家。彼だけは彼の過失で好きな女を怒らせたわけではない(にも関わらず好きな子と仲直りしたい!機嫌をなおしてほしい!と健気に頑張ってる)」「次々に訪れる試練たちも、それぞれの生物の求愛行動由来」なの、テーマ性を際立たせ方が上手い。このシリーズ、どんどんテーマをわかりやすく表現する手法が洗練されていっててすごい。 ミエッパリヤドカリの「メスに選んでもらうために、真珠で殻を飾り付ける。しかし8割くらいは偽真珠」なの、努力が涙ぐましくて可愛い。成人男性よりでかいヤドカリというシンプル恐怖対象が一気にきらびやかで可愛い生き物になる。
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