
阿部義彦
@xtc1961ymo
2026年6月30日
花鳥風月の科学
松岡正剛
読み終わった
かなり昔に古書市で見つけた本をようやく読了。日本文化のキーワードを取り上げ様々な分析を試みる野心作。何よりも情緒面ばかりではなく、科学的アプローチも切り込んでいるのが著者らしく斬新。例えば『夢』では、レム睡眠とノンレム睡眠、ユングとフロイドまで話題は広がり、そしてこの中で一番感心したのは『鳥』で、体内時計から始まり、進化の過程について、鳥はトカゲがその源で、まず水中生活の生物が魚になり、上陸作戦を敢行する、そして両生類カエルやサンショウウオになり、肌硬くして水が無くても耐えられる仕組みを作る、これがトカゲの進化である、その一部が巨大化して爬虫類におけるワニから恐竜へと虚しい進化をするが、ジェラシックパークの如く、あっという間に絶滅する。しかし、大爬虫類にならないで上手く進化を遂げたものもいた、成功の秘訣は、卵生を胎生化する事で、まずカモノハシの様に卵を産みながら胎生する単腟類が出現して後に哺乳類が生まれてヒトになりましたが、あえて卵生をのこしながら、他の動物の進化の失敗を犯すことなく登場したのが鳥だったのです。トカゲのような爬虫類を原型としながら、他の動物のいづれとも違う領域へ、すなわち大空を求めて生き延びていったのが『鳥』だと言うのです。ふうー、凄い情報量、一時が万事こんな調子で、これでは読むのに時間が掛かった訳です。とにかく、知識の詰まり方が尋常では無く、かなりの考えるヒントが詰まっていました。こんな知識量の人は、ネットの時代になっても(なったからこそ)もう、現れないだろうと思いました。心地よい疲れを感じた読書でした。


