
ふじこ
@245pro
2026年7月1日

審美
西尾潤
読み終わった
戦後を生き抜いた美容家・輝山菊男の壮絶な人生を描いた物語。焼け野原の中を妹と必死に生き延び、美容家の輝山千代子に拾われ、養子になってからはその才能をめきめきと表していく。人は美に固執する。美に食われて死んでいく者もいる。菊男は戦争で残った痣を完全に隠せる化粧品に拘り、母の千代子と対立する。全てを失った菊男に残ったものは、変化していく自分自身を受け入れるという彼独自の美学だった。美とは見た目だけではなく、所作や生き方そのものに表れる。私も菊男のように美しいまま駆け抜けたい。「美しくないな」と嗤われないように。