
とーど
@toutoutoudo
2025年3月26日

雲をつかむ死〔新訳版〕
アガサ・クリスティー,
田中一江
読み終わった
ポアロシリーズ読破計画の7冊目。ミステリーって解釈とか考察とかから離れて読める。楽しい面白い!だけで読み進めたい気持ちだけがある。
今まで読んだアガサクリスティーの本の面白さレベルで読んだら中の中。
けど序盤の書き出しは一番好きだった。たまたま大金を手に入れた女性が憧れの地へ旅行へ行き、その帰りの飛行機で旅行へ行ったことを振り返る場面で今後の自分の人生を振り返る独白があるけど、全く見知らぬ感情じゃなくてどこかわかるのですごい部分だと思う。ミステリー読んでると出てくる人物像に?が浮かぶことがある。この登場人物は小説家の中でストーリーを成立させるためだけに作られた人であり人間じゃないと思う。けどアガサクリスティーの作品の登場人物はちゃんと人間だと思う。
大学で文学研究できるならアガサクリスティーの小説における女性について研究したい。
一行で場所や時間を移動して素知らぬ顔で話しが続く文章がいくつもあり、こんなことしてええんか…!という新たな発見。ミステリーは最後の一行までノンストップで辿り着きたいから、こうなっているのだと思う。クリスティーの乗るめちゃはや急行で最終行に辿り着いたら人生が変わった女性が一人いてそれだけで読めてよかったと思えた。