💐
@EverSweetViolet
2026年7月3日
蜜蜂と遠雷
恩田陸
読み終わった
借りてきた
恩田陸の良さが後半に向かうにつれてどんどん高まって、終わりが本当に気持ちよかった作品。
直接的な説明を完全にはしないからこそ生々しく感じることができる気がしているし、世界観も地に足ついてるからその説得力で悲しい話が書かれたら真に悲しいし、祈りの話を書けばこの世界に希望がまだあると心から思える。今回は主に後者であり、生きることを肯定されている幸せを強く感じた。
以下、ややネタバレです
この肯定の近くで終わるのが高島で、マサル、あやとグラデーションを描いて本来の人間(自然)の奥底にある音楽を世界から引っ張り出そうとしてるのが風間塵なんだろうが、本当に今の世界から飛躍した高次元の天才を描くのが上手い…。
だからこそ、高嶋の音楽性に菱沼賞という形などで天才との接点を作ることが音楽の普遍性に対する一つの希望だった。
春と修羅、蜜蜂と遠雷はどれもが自然であり音楽であり、ピアノという触媒を通じて人は心や世界に静かに溢れているその恵みを共有しているということを後半からじわじわと感じていけたのも気持ちよかったです。
最後のたった一文でジェニファのことも掬ってくれたのが良かった…人間が好きな人の小説なんだなと感じました。





