星鴉
@hoshigarasu
1900年1月1日
鯨オーケストラ
吉田篤弘
吉田篤弘さんの紡ぐ言葉や空気、そこに流れる時間と世界観がとても好きです。
鯨オーケストラも、どこか少しの不思議を持ちながら日々が優しく描かれています。点と点が繋がり、最後に美しいハーモニーが流れるような構成が見事です。読了後はタイトルとの共鳴が感じられてまた感動。
全体の物語とは別に個人的に響いたのは、物語に出てくるカナさんが言う『詩を書きなさい』との言葉。これはこれまで一度も経験していないことにいまこそ挑戦してみなさい、というきっかけを与える言葉として現れます。
自分の経験を広げてあげられるのは自分自身であり、それは本来とても簡単にできることが沢山あるんだよと、つい遠くばかり見つめてしまっていた時にふと手元の手触りのある世界を思い出させてもらえた心地になりました。
数年ごとに繰り返し読みたい本です。