
くる見
@walnut966
2026年7月5日
冗談に殺す
夢野久作,
日下三蔵
読み終わった
有名なドグラ・マグラを読む前に、夢野久作の作風に触れておこうと思い上巻(夢の巻)を購入。
怪奇、狂気、エログロ、幻想に面食らうどころか、いつのまにやらおよそ600ページを読み終えていたので、勢いそのままに下巻の本書を購入し、そこから読み始めるまで時間が経ってしまいましたが本日読了。
上巻では空を飛ぶパラソルが一番のお気に入りでしたが、下巻では斜坑、難船小僧、眼を開く、が特に好きでした。
みずみずしく生々しい肉体の感触、狂った人間の感情、建物風景の詳細な描写に加えて、独特の言い回しや、誰かに語りかける形式の一人称視点…「夢野久作」を存分に堪能できた上下巻でした。
難船小僧の船および海上の生活、オンチが働く工場…自然の風景だけではなく、そういった人工物にも何かが宿っているような息づかいを感じます。