あここ
@hanyako2
2026年7月5日
なくしたものたちの国
松尾たいこ,
角田光代
短編集のこの1冊の、忘れられない物語
「キスとミケ、それから海のこと」
不意打ちだった。
自分には何一つ共感できるような思い出はないのだけれど、それでも、物語の暖かさが心のどこかにそっと触れてきて、悲しいでも嬉しいでもない、不安でも安心でもない、よくわからない気持ちに誘われ、涙があふれた作品であった。
たまに泣けて仕方ない物語に接すると、その1冊を手放せなくなるのだが、読めばまた泣いてしまうことが分かっているので、なかなか再読できないことが難点であったりもする。