
うゆ
@otameshi_830
2026年7月5日

読み終わった
ヤマザキマリラジオにニコル・クーリッジ・ルマニエールさんがゲスト出演された怒涛の2時間SPがとても面白かったのですぐさまポチりました。ラジオで熱く語られていた芸術論には大変感銘を受けました。
こちらの本もニコルさんとの対談で、ラジオと重なる部分も多かった。ヤマザキマリさんの単独のエッセイと「美術館のパルミラ」という漫画、ニコルさんのEpilogueも収録。ブックマークでいっぱいになる内容でした。
芸術は魂の食べ物、というヤマザキマリさんだが、決して霞を食って生きるような、「お花畑」と揶揄されるような芸術論ではなく、芸術のためには経済が回っていないとダメ、とちゃんと(?)言う。人間の欲や業といったある意味「汚い」ものがないと芸術も生まれないと。人間の業は消滅することはないし、もし全人類が悟りを開いて業から逃れたとしたらそこからは何も生まれないだろうと。確かにね、それは永遠の静寂で平穏の死の世界だろうね。
逃れられない業ならば、せめてそれを善い方向に回していこうじゃないかと、良き業を目指していけたらいいんじゃないかと。
今回の本だけでなく今までのラジオでの発言などでも、おっしゃることには本当に深く頷き共感するが、じゃあどうしたらいいのか?どうしたらいいと思うのか?までは言ってくれない。多分それは一人一人が考えることなんだろう。ヤマザキさんは自分で考え漫画というかたちで世界に一石を投じているのですね。
人は何かを表現したくなる生き物で、何をどのように表現するかは各々違っている。
世界は同じ物語を繰り返しているがこれからどの方向に動いていくか、その「種火」はいつでも存在して渦中にいる人々は気づかないだけ。歴史に学び、知恵をつけ、その「種火」に気づくことができれば、取捨選択も出来るのかもしれない。そこまでは出来なくても心の準備くらいは??
考えていることを瞬時に口にして会話する能力も失われつつある、というのは耳が痛い。メールやSNSなどテキストでのやりとりは時間をかけられるし修整したり調べたりしながらも出来る。私自身実際に喋るとき、うまく言えなくて、こう言えばよかったのか、とか、あれはああいう意味だったのかも?と後から反芻することが多い。ヤマザキマリさんはめちゃくちゃ早口で淀みなく破綻ない文章でお話ができて本当に凄い。頭の回転が早いし「会話」の筋肉が発達してるのだろうな。これは使わないと衰えるのだと思う。
『砂の女』を読みたくなりました。



