
菜穂
@mblaq_0825
2026年6月19日

八ケ嶽の魔神
国枝史郎
読み終わった
本のある暮らし
積読家
一人の姫をめぐる兄弟の愛憎が、やがて「山窩族」と「水狐族」という二つの一族の長きにわたる抗争へと発展していく壮大な伝奇小説です。平安から明治まで時代をまたぎ、不老不死や怪異、因縁、宿命が複雑に絡み合います。
おどろおどろしい物語でありながら、文章のテンポは軽やかで、まるで咄家の語りを聞いているような心地よさがありました。途中で著者が語り手として現れる演出にも思わず笑みがこぼれます。
最後まで葉之助の過酷な運命には胸が痛みましたが、本作をきっかけに伝奇文学というジャンルの面白さに触れることができました。




