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菜穂
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@mblaq_0825
初めまして菜穂(なお)です。 乱読する方で、紙の本を読むことがほとんどです。 活字中毒ではなく紙をめくる中毒です。 密かに積読家として活動しています。 よろしくお願いします。
  • 2025年10月25日
    犬の話 (角川文庫 ん 20-1)
    文豪から現代作家まで、犬にまつわる20篇のエッセイを収めた一冊。飼い犬との別れや、近所の犬との交流など、さまざまな形で「犬と人との時間」が綴られています。 懐かしさや切なさ、温もりが静かに胸に残る。どの時代にも犬は人の心を映す鏡のように寄り添い、生きる支えであり続けるのだと感じました。
  • 2025年10月9日
    桜の森の満開の下・白痴 他十二篇
    輪読会にて 「女体」P101〜P124 芸術家なのをいいことにやりたい放題の師匠・岡本。金にも女にもだらしなく、特に色恋事となるとなりふり構わないクズな人。 そんな師匠にへきへきしている谷村ですが、読みすすめていくうちにどうにもこうにも拗らせているのは谷村なのだということが見えてきます。 勝手に妄想してなんでも人のせい。妻のことすら信用できず、けれどその妻に翻弄されて。 ろくでもない男たちなのですが、なんだか他人事とはとても思えません。なぜなら身近に思い当たる人たちがいるから…… 「女体」はこんな感じで読了し、次回からは信子は誰?という謎を残して続編「恋をしに行く」へ入ります。
  • 2025年10月2日
    チップス先生、さようなら
    チップス先生、さようなら
    輪読会にて P94~P105 この日は途中から聞き専で参加したため、みなさんの音読を聴きながら読みました。 チップス先生が再び学校へ戻ることに。 しかし、戦争により哀しい思いもします。 教え子たちの死を受け止めねばならぬチップス先生の心境を思うと胸が苦しくなります。 それでもチップス先生はチップス先生らしく、淡々と。時には敵になってしまった元同僚の死を偲んだり。チップス先生らしい。 ジェイムズ・ヒルトンは怒りや反省を優しく包み込みながら物語を通して伝えてくれているんだと強く感じた回でした。
  • 2025年10月1日
    桜の森の満開の下・白痴 他十二篇
    輪読会にて P82~P101 「白痴」「女体」 「白痴」読了。戦火の描写がやけに生々しく白痴の女を連れ立って逃げ惑う主人公の心情が読み手にしっかり伝わってきます。 恐怖と共に芽生える支配欲もリアル。 そして逃げ延びた後、主人公の心境の変わりようは酷いと思いつつ、自分にも思い当たる節があるような気がしてなんだか責める気にはなれませんでした。男だから女だからとうよりも、人間って誰しも優しさと汚さは持ち合わせているよなと…… そして「女体」の序盤まで読みました。 これはどちらかというと女性の支配欲のようにも感じます。男性を手のひらで転がしていたいという欲。 これもまた思い当たる節があるのでなんともかんとも。裏を返せば女性に翻弄されていることに悦びを感じる男性を描いているともいえるのかも。 坂口安吾が何を考え小説を書いているのかは、やはりエッセイを読まないと深く理解できないのかもしれません。
  • 2025年9月23日
    桜の森の満開の下・白痴 他十二篇
    輪読会にて 「白痴」P61~81 「白痴」の続き。 主人公の住む街は、よく言えば個性豊かな人々ばかりで……その中でも特に個性的なご夫婦がいましてというところまででしたが、今回はそこから思わぬ方向へと展開していきました。 挨拶を交わす程度だったご夫婦でしたが、ひょんなことから奥様と急接近。禁断のラブロマンスが……始まったりはしません。いやある意味始まってるのか?? 男性の支配欲ってこんな感じなのかもな。知らんけど。 今回の部分には坂口安吾の思想のようなものが色濃く描かれていたように感じたし、勢いも感じました。筆が乗ってるというか。 そしてチラチラ見え隠れする戦争の影。 この物語の終着点はどこへ行き着くのだろうか。それはまた次回へのお楽しみ。
  • 2025年9月18日
    螢・納屋を焼く・その他の短編
    淡々とした筆致のなかに、喪失や孤独が深く沈んでいて、静かな余韻が残ります。とりわけ「蛍」は死に向き合った自分の体験と重なり、胸の奥に痛みとあたたかさを同時に呼び起こしました。短編ごとに異なる光が差し、人生の陰影を映すような一冊でした。 村上春樹作品の何がわかると問われるとなんとも答える自信はないけれど、それでも私は村上春樹さんの文体が好きです。
  • 2025年9月17日
    桜の森の満開の下・白痴 他十二篇
    輪読会にて 第3回 P49~P61 「南風譜」「白痴」 「南風譜」はとても短いお話ですが、亡き師匠・牧野信一へ宛てた物語。オマージュ作品でしょうか。 短いのでサラッと読んでしまいますが、そうすると色んなことを読み飛ばしてしまいそう。 愛ってなんぞやと問いたくなる少しゾワッとするお話です。 これは何度も読み返さなければしっかり腹落ちしなさそう。 そして表題作の「白痴」 もうすっちゃかめっちゃか。 相関図と街の地図を誰かに作成して欲しい。 街の人たちのキャラがカオス。 そして一番のき…… ” だが、気違いと常人とどこが違っているというのだ”P60より 今回は途中までですが、これからどんな展開になっていくのか楽しみな物語です。
  • 2025年9月15日
    チップス先生、さようなら
    チップス先生、さようなら
    輪読会にてP48~P72 一年足らずのキャサリンとの幸せな日々を回想するシーンはとても切なくて。 でも、キャサリンが素晴らしい人だったことが読者にもしみじみ伝わってきます。 それにしてもチップス先生は記憶力が素晴らしい。私なんて必死に過去のことを考えても思い出せることは僅かでしょう。 それにしても、最愛の奥様だけではなく生まれたばかりの赤ん坊も同時に亡くしていたなんて……悲しすぎます。 哀しみから一気に老け込んでしまったチップス先生ですが、だからといって教師の仕事を疎かにするわけではなく。 特別熱血教師ということもなく、だけどしっかり生徒のこと学校のことを見守ってくれる先生。 こんな先生と出逢っていたら私の学生生活はもっと充実していたことでしょう。 悲しいことに私には恩師と思えるような人は一人もいません。
  • 2025年9月14日
    潤一郎訳 源氏物語 (巻1) (中公文庫)
    輪読会にて「葵」 P3|3~P414 葵上がお亡くなりになり、それだけでも哀しいことなのにこれで光源氏さんが益々ここに寄り付かなくなるのではないかと哀しみにくれる左大臣家の人々。 光源氏さんも葵上を亡くし改めてその存在の大切さを痛感するのですが…… それとこれとは別ということで、遂に紫ちゃんを…… でも正妻にはしないのですね。 ここでいつもの私なら憤慨しているところなのですが、今回はなんだか冷静に物語を受け容れている自分に驚きました。 読書会仲間さんのアドバイスや角田光代さんのお話を聞いた後だったのが大きく影響しているかもしれません。 なんとなくこれまでの読み方から変えてみようと思ったのです。 というより、色々判断するのはこの頃の時代背景などをもう少し知る必要があるなと。 現代の概念で読んでいたら「源氏物語」はとてもじゃないけど好きになれない。 この好きになれないは相性が合わないとは違う。単に私が無知過ぎるだけだと思います。 こうやってみんな「源氏物語」にどっぷり浸かってゆくのかもしれませんね。
  • 2025年9月14日
    百年の孤独
    百年の孤独
    福岡市東図書館の輪読会にて P296~P327 長く続いた戦争が終結し、ブエンディア家第4世代を中心に物語が進んでゆきます。 ウルスラ母さんは既に100歳を超えているというのに相変わらず逞しい。 一方息子のアウレリャノ大佐は静かに余生を過ごしたいご様子。 そして第4世代の2人によって益々賑やかしくなっていくブエンディア家。 賑やかしいというよりカオス。アウレリャノ・セグンドの愛人のお陰??で家畜はどんどん増え、自由奔放に振る舞う小町娘レメディオス、船を買い旅から帰ってきたホセ・アルカディオ・セグンドは美しいご婦人たちを連れ立ち、お祭り騒ぎのマコンドにテロリストが襲いかかり、そして再びアウレリャノ・セグンド、今度はテロリストに連れてこられた女性を嫁にもらい。 でも、このカオスさは序章に過ぎなかったと後に気付くことになります。 P327~P363 ここからはひとり読み すっかり衰えたウルスラ母さんの代わりにブエンディア家を仕切り出したのはアウレリャノ・セグンドの嫁フェルナンダ。 これまでのブエンディア家の常識が一変してしたいます。 そんな中方々に散らばっていたアウレリャノ大佐の息子たちがマコンドへ。 ここからがもう本当にカオス。 小町娘レメディオスの魅力は死を引き寄せ、バナナ🍌の引き寄せられたよそ者たちでマコンドはどんどん様変わりしていき…… なんかもうハチャメチャ過ぎて続きが気になり一気に読んでしまいました。 浅い感想として、ブエンディア家を見ていると人類もこのように子孫を少しずつ増やし、文明を発達させていたのだろうなと思いました。
  • 2025年9月12日
    ある行旅死亡人の物語
    ある行旅死亡人の物語
    共同通信の記者二人が追った「行旅死亡人」の物語は、事実が小説を超える驚きに満ちていました。身元不明の女性が生きた証をたどる過程は、ミステリ以上に胸を打ちます。孤独死は決して他人事ではなく、自分も必ず死を迎える存在であると痛感しました。 けれど、人の足跡は必ず残る――その言葉に救われ、私もまた書き続けることで小さな痕跡を残していきたいと思います。
  • 2025年9月10日
    桜の森の満開の下・白痴 他十二篇
    輪読会にて P23~P47「姦淫に寄す」「不可解な失恋に就いて」 何を考えているのかよく分からない飄々とした男が、成熟した魅力的な女と出逢ったらどうなるなのか…… 心通い合っているように見えてその実お互いのことがよく見えていない2人。自己満足の世界。 もどかしい…… このもどかしい感じ、私も若い頃に体験したことあるようなないような。 なんだか若かりし頃の初々しい感じ。 もどかしい恋は後に美しい思い出となるのです。私だけかもしれんけどなんてことを思った作品でした。「姦淫に寄す」 色んな恋愛があるものです。 ある画家のおじ様の恋物語。 自身の恋心をより情熱的にするために行ったことは凡人には到底理解できぬのだけれど。 あれ?こういう人私の周りにもいるような…… これは、年齢が大きく関係するところだとも思うのです。もしおじ様がおじ様ではなく若者だったらこんなめんどくさいことはしないはず。 おじ様めんどくさい。でも、そこがまた可愛らしくもあり切ないとです。「不可解な失恋に就いて」
  • 2025年9月8日
    チップス先生、さようなら
    チップス先生、さようなら
    輪読会にて 第2回 P28~P47 真面目なチップス先生に遅くきた春。 チップス先生は50歳を前に素敵な女性と出会い恋に落ち結婚へ。 まぁとにかくスピーディ。 奥さんになった方のお陰でチップス先生の魅力も増し、こちらまで幸せな気分になるのですが…… ところどころに不安になるような言葉があり、安心できません。 色んなものが伏線のようにさえ思えてしまいます。 そして次の章で不安要素は回収。やっぱりスピーディ。 1人の教師の生活史をダイジェストで読んでいるよう。頭の中で映像化しやすい。 多分今回読んだところがチップス先生にとっては本当に幸福だったひとときだったでしょう。 これからの彼の人生も気になります。
  • 2025年8月30日
    わたしらしく働く!
    働き方に迷っているときに出会った一冊。 編集部勤務からフリーランス、出版社設立、都会から田舎への移住まで。みれいさんは常に「おもしろい」「新鮮だ」と思えることを追いかけ、働き方も暮らしも自分らしく選んでいきます。 安定を手放してでも自由を選ぶ姿勢には大きな勇気をもらいました。働き方に悩む人、自分の生き方をもう一度見つめ直したい人にとって、きっと道しるべになる本だと思います。
  • 2025年8月29日
    妖怪ハンター 地の巻
    読書会の課題本 初めての諸星大二郎作品。 人が決して触れてはならない領域に、あえて足を踏み入れてしまう。 その愚かしさと、そこから逃れられない因果が、諸星大二郎の筆によって鋭く描かれていました。 描かれているのは異界や妖怪の物語であるはずなのに、どこか現実と地続きのような質感があり、その“あり得そうであり得ない”世界観が一層の恐怖を呼び起こします。 妖怪や神秘は単なる恐怖ではなく、人間そのものを映し出す鏡のよう。読むほどに、自分自身の中にある浅はかさや傲慢さとも向き合わされる一冊でした。 初めての諸星大二郎作品でしたが、サラッと読むのには勿体ない作品です。折を見てしっかり再読したいです。
  • 2025年8月26日
    チップス先生、さようなら
    チップス先生、さようなら
    輪読会にて 第1回 P5~P27 長年教師を勤め引退した老人が教師人生を回想していく物語。 3世代いたずらっ子だった生徒のお話、教師を引退した後も遊びに来る子供たちのひととき、引退後は長く勤めた学校の近所に暮らし大家さんとの穏やかな日々。 ゆったりとしたイギリスの情景が浮かび上がってくるようでした。 でも、そんな中にも戦争の影がチラホラ。 かといって陰鬱な様子はなく優雅でユーモラス。 所々に疑問に思うことがあってもその伏線はすぐに回収され、また新たな疑問が浮かぶので先を読み進めるのが楽しいです。 説明過多なわけでもなく程よく余白があるのも良き。
  • 2025年8月21日
    かるい生活 (朝日文庫)
    心身をかるく整える日々を綴った一冊で、実践的な知恵が多く私にも参考になりました。群さんは自分の身体や心の声を丁寧に聴き、時に欲望に流されても軌道修正できる柔軟さがあります。支えとなる漢方医の言葉も実用的で印象的でした。ところどころに群さんの逞しさを感じます。私も50代を迎えるにあたり、心身の声に耳を澄まし最善を尽くしたいと思いました。
  • 2025年8月20日
    アーのようなカー
    何気ない日常を切り取った歌が、鮮やかな映像として心に浮かび、懐かしさや切なさを呼び起こします。長らくモノクロだった私の世界も、少しずつセピア色に変わりはじめました。誕生日を迎え、50代までの2年をどう過ごすかを思うと、日常に彩りを見つける余白を持ちたいと感じます。寺井さんの歌はそのヒントを与えてくれました。
  • 2025年8月20日
    新編 銀河鉄道の夜
    輪読会にて 「ビジテリアン大祭」P349~P369 益々白熱するビジテリアン(ベジタリアン)VS畜産組合の議論。 なんかもう段々と子供のケンカのようになってきました。 お互いの言ってることはわかるけれど……屁理屈こねてるだけになってきているのは、渦中の本人たちは気付かないのでしょうね。 傍から見たら滑稽でどっちもどっち。 この議論終結して、大祭は無事終わるのかとハラハラしていたらラストでたらいが上から落ちてきてズッコケましたよ、ドリフ並みに(比喩表現ですよ) まるで現代のSNS上で起こっているような議論。否定や正義の押し付け合い。 宮沢賢治の時代からかわらぬのね……
  • 2025年8月20日
    新編 銀河鉄道の夜
    表題作「銀河鉄道の夜」は初めて拝読しました。可愛らしい世界観の中に“生死”という重いテーマが織り込まれ、読後も余韻に包まれました。 幻想的でありながら現実的な問題を投げかける物語、そして宮沢賢治独特の表現やオノマトペの美しさに心を奪われました。 短編集の中では「カイロ団長」や「北守将軍と三人兄弟の医者」が特に印象に残り、賢治の純粋で優しい人柄が言葉の端々からにじみ出ていると感じました。
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