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菜穂
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@mblaq_0825
初めまして菜穂(なお)です。 乱読する方で、紙の本を読むことがほとんどです。 活字中毒ではなく紙をめくる中毒です。 密かに積読家として活動しています。 よろしくお願いします。
  • 2025年8月26日
    チップス先生、さようなら
    チップス先生、さようなら
    輪読会にて 第1回 P5~P27 長年教師を勤め引退した老人が教師人生を回想していく物語。 3世代いたずらっ子だった生徒のお話、教師を引退した後も遊びに来る子供たちのひととき、引退後は長く勤めた学校の近所に暮らし大家さんとの穏やかな日々。 ゆったりとしたイギリスの情景が浮かび上がってくるようでした。 でも、そんな中にも戦争の影がチラホラ。 かといって陰鬱な様子はなく優雅でユーモラス。 所々に疑問に思うことがあってもその伏線はすぐに回収され、また新たな疑問が浮かぶので先を読み進めるのが楽しいです。 説明過多なわけでもなく程よく余白があるのも良き。
  • 2025年8月21日
    かるい生活 (朝日文庫)
    心身をかるく整える日々を綴った一冊で、実践的な知恵が多く私にも参考になりました。群さんは自分の身体や心の声を丁寧に聴き、時に欲望に流されても軌道修正できる柔軟さがあります。支えとなる漢方医の言葉も実用的で印象的でした。ところどころに群さんの逞しさを感じます。私も50代を迎えるにあたり、心身の声に耳を澄まし最善を尽くしたいと思いました。
  • 2025年8月20日
    新編 銀河鉄道の夜
    輪読会にて 「ビジテリアン大祭」P349~P369 益々白熱するビジテリアン(ベジタリアン)VS畜産組合の議論。 なんかもう段々と子供のケンカのようになってきました。 お互いの言ってることはわかるけれど……屁理屈こねてるだけになってきているのは、渦中の本人たちは気付かないのでしょうね。 傍から見たら滑稽でどっちもどっち。 この議論終結して、大祭は無事終わるのかとハラハラしていたらラストでたらいが上から落ちてきてズッコケましたよ、ドリフ並みに(比喩表現ですよ) まるで現代のSNS上で起こっているような議論。否定や正義の押し付け合い。 宮沢賢治の時代からかわらぬのね……
  • 2025年8月20日
    新編 銀河鉄道の夜
    表題作「銀河鉄道の夜」は初めて拝読しました。可愛らしい世界観の中に“生死”という重いテーマが織り込まれ、読後も余韻に包まれました。 幻想的でありながら現実的な問題を投げかける物語、そして宮沢賢治独特の表現やオノマトペの美しさに心を奪われました。 短編集の中では「カイロ団長」や「北守将軍と三人兄弟の医者」が特に印象に残り、賢治の純粋で優しい人柄が言葉の端々からにじみ出ていると感じました。
  • 2025年8月14日
    私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな
    タイトルからして胸を突かれました。自称“未婚のプロ”であるジェーン・スーさんが40代で書いたエッセイで、「プロポーズされない理由」を語りながら、なぜ結婚したいのかを問いかけてきます。 鋭い言葉に胸を突かれつつも、意地悪さはなく頼れるお姉さんのよう。本書を通じ、私は自分自身が望む未来を遠ざけていたと痛感しました。逞しくなり過ぎずも自立した女性になること、それが私の目指す道だと強く思いました。
  • 2025年8月10日
    潤一郎訳 源氏物語 (巻1) (中公文庫)
    P381~P393「葵」 葵の上さんは物怪に取り憑かれるというハプニングもありましたが、なんとか無事に御出産。良かったと胸を撫で下ろすも、結局また物怪に取り憑かれお亡くなりになりました。 そんな非常事態の最中、葵の上さんに優しい言葉をかけご心配なさる光源氏さん。 しかし、産まれたての赤ん坊を見て間接的に藤壺さんに会いたいという想いを膨らませ、結局会いに行ってしまいます。葵の上さんはその最中ひっそりとお亡くなりになったのでした。 いやさ、もうマジで。完璧ボーイズだとしても許される限界というものがあります。 これまでも最低だったけど、今回は本当に最低だよとぷりぷりしながら読んだのは私です。 葵の上さんも六条御息所さんも報われなさすぎる。 これ、恋愛モノと捉えて読むと全くキュンどころがない物語だけれども当時の読者はどんな風に読んでいたのだろうか。 社会情勢?世の中の闇?
  • 2025年8月8日
    活発な暗闇新装改訂版
    活発な暗闇新装改訂版
    江國香織さんが国内外から厳選した59編の詩集を拝読しました。駒子さんのイラストも素敵で、気になっていた作家の詩を堪能できました。 特に堀口大學氏の言葉選びに改めて惹かれました。 詩は読者を作家のもとへ運んでくれる不思議な力があり、疎い私でも疎外感なく楽しめた一冊でした。
  • 2025年8月8日
  • 2025年8月7日
    運命のドラゴン(1;1)
    運命のドラゴン(1;1)
    ドラゴンが主役の冒険譚です。食いしん坊で仲間思いな〈泥の翼〉クレイは、20年続く戦争を止める「運命のドラゴンの子」の一人として仲間と共に厳しい訓練を受けてきました。 クレイの言葉にハッとしたり、仲間の存在があるからこそ切り開ける未来もあるのだと感じました。 児童書ながら残酷な場面もありつつ、未知の世界に惹き込まれる物語でした。
  • 2025年8月6日
    新編 銀河鉄道の夜
    輪読会にて 第16回 「ビジテリアン大祭」 P311~P348 前回急遽お休みしてしまったのでP311~P328まではひとり読み。 ビリジアン(ベジタリアン)の祭典「ビリジアン大祭」が開催されることになり、各国からビリジアンたちが集まります。 大祭に集ったのはビリジアンだけではなく、動物を食すことの必要性を唱える畜産組合の人々も。 いざ大祭が始まってみると、ビリジアン対畜産組合の討論大会となります。 討論し合う様が正に現代のSNSにおける縮図の様に感じれました。お互いの言っていることも分かるけど、極端過ぎて滑稽にも感じれるというか…… 宮沢賢治の物語にしては少し内容が難く感じれもしますが、独特のオノマトペは相変わらず。可愛い。 宮沢賢治という人は本当に博識で、多才なかただということも改めて実感したのでした。 さて、ビリジアンと畜産組合の討論はどんな風に白熱していくのでしょう。 ただこの作品は未完ということなので結論は読み手の自分たちで折り合いをつけなければならなくなるのでしょうか。 いずれにしても次回が楽しみです。
  • 2025年8月4日
    つめたいよるに
    江國香織さんの作品を読むのは初めてでした。母の本棚に多く並んでいるのを見て、いつかはと思っていたところ、恋愛小説を勧めてほしいと尋ねられたことをきっかけに手に取りました。選んだのは30年前の短編集。 デビュー作を含む21編が収められており、多彩な物語に魅了されました。 江國作品はざらつきが少なく、静かな風のように心に触れ、余白の多い余韻が心地よい。 母と私が好む「うるさくない文章」そのもの。これから少しずつ作品を読み進めていきたいです。
  • 2025年8月4日
    せいいっぱいの悪口 (暮らし)
    山口県在住の歌人・堀静香さんの日常を綴ったエッセイ。もとはZINEとして発表されたものが百万年書房から刊行されました。堀さんを初めて知ったのですが、読み進めるうちに「購入してよかった」と確信。 育った環境は違えど、私の心の声に重なる言葉が多く、代弁者に出会ったような感覚を覚えました。 堀さんは常に「死」を意識しながら生きているようで、その姿勢に強く共感します。死を恐れつつも、時に消えてしまいたいと願う矛盾。 大切な人の死を思うと涙が出る弱さ。そんな心を堀さんは静かに掬い上げ、寄り添ってくれるのです。
  • 2025年8月1日
    るきさん (ちくま文庫)
    ふんわりと優しい画風と、余白のある世界に心が安らいだ『るきさん』。都会で暮らすマイペースな主人公と、性格が正反対の友人エッちゃんとの距離感も心地よく、互いに補い合う関係が素敵でした。飄々と自然体で生きるるきさんに、今の私は強く惹かれます。私もいつか、肩の力を抜いて日々を楽しめるようになりたいです。
  • 2025年7月23日
    新編 銀河鉄道の夜
    輪読会にて 第14回 P289~P309「饑餓陣営」 今回は戯曲。ひとセリフ毎に輪読しました。 なかなか帰ってこないバナナン大将を待つ飢えた隊員たち。 コミカルにバナナン大将がなかなか帰ってこないと交互に言い合うのがなんだかおかしいのだけど、戦争のことを描いてあるので素直に面白がっていいのか否か戸惑いつつ読み進めていくと、やっと帰ってきたバナナン大将。 「すこぅし飲みすぎたのだし」というバナナン大将に思わずツッコミを入れたくなりました。 ところが特務曹長、曹長を始め隊員たちはバナナン大将の美味しそうなエボレット(軍服の肩飾り)や勲章に釘付け。なんせバナナやお菓子でできているものですから。 このままでは餓死してしまうので、軍法会議にかけられるのを覚悟でバナナン大将のエボレットや勲章を食べることに。 しかも、特務曹長と曹長がその責任はとると。 全体的にコミカルでユニークなお話です。嫌な人が出てこない。 でも、そんな中に戦争という誰も幸せにならなち非生産的なことをするよりも、みんなが幸せになるような生産的なことをする方が良いに決まっているという宮沢賢治からのメッセージも含まれているように感じました。 また、リーダーたるものどうあるべきかということも問われているように思います。 ええ話や。これは舞台もぜひ観てみたい。
  • 2025年7月21日
    オンブレ
    オンブレ
    「毎月最低一冊は村上春樹に触れる」という小さな目標のもと、今月は彼の訳書『オンブレ』を読了。 西部劇は未知の世界だったけれど、静かな筆致の中に“正義とは何か”を問う深みがありました。 「本当は何ひとつ見ていなかったのだと気づかされることがある」――この一節が胸に残り、自分に正義を貫く覚悟があるのか、静かに問い直したくなりました。
  • 2025年7月21日
    きれぎれ
    きれぎれ
    読み始めてすぐ、「これは何を読まされているのだろう」と戸惑った。脈絡のない語り口、突拍子もない展開に翻弄されつつ、ふとした瞬間に「わかる」と頷いてしまう。意味不明さと真理の混在、町田康独特の文体とリズムに、笑いながらも深く考えさせられる一冊だった。
  • 2025年7月17日
    桜の森の満開の下・白痴 他十二篇
    輪読会にて 第1回 P29まで いよいよ始まりました〜。 坂口安吾はこれが初読。坂口安吾は別の本を積読したままで、いつか読もうと思いつつやっとタイミングがきたようです。 本書は14作の中短編が収録されています。 まずは「風博士」から始まったのですが…… あれ?私今町田康さんの作品読んでる? 今ちょうど拝読している町田康さんの作品と似たような作風でびっくり。 リズミカルで黙読するよりも音読した方が楽しさ増す作品。意味はわからん。でもそれでいいのだろうとも思います。 こんなに禿げを声に出して言うのもそうそうないだろうな。ともかくユニークで楽しい。 続いて「傲慢な眼」と「姦淫に寄す」(途中まで)はガラッと雰囲気変わります。 坂口安吾って多様な作風を描く方なのね。 そしてきっと高身長イケメンがお好きなのね。←勝手な想像 三作品を拝読しただけでも多様性を感じたので、これからが楽しみです。
  • 2025年7月14日
    新編 銀河鉄道の夜
    輪読会にて 第13回 「セロ弾きのゴーシュ」P263~P288 2度目の再読。 真面目だけど不器用なゴーシュ。 楽団では頑張ってはいるものの、感情表現が乏しくみんなの足を引っ張っていると楽長さんに幾度も叱られています。 それでもゴーシュは諦めず、帰宅後に必死に練習をしています。そんなところへ毎晩色んな動物たちがゴーシュの元を訪れてくるように…… 始めは訪れてくる動物たちに八つ当たりするゴーシュ。上手くセロが弾けずイライラしてる上に動物たちに付き合わされるものだから。 そんな中で少しずつ気持ちの変化が現れ、そして迎えた演奏会。 初読の時は読了後に胸が熱くなり涙を滲ませました。今回は再読で前回拝読したときからまだ日が浅かったため穏やかな気持ちで冷静に拝読しました。 ゴーシュの諦めない真っ直ぐさ、叱りつつもゴーシュのひたむきな努力をちゃんとわかっている楽長や楽団員のみんな、動物たちとの関わりの中で覚えたセロ弾きのコツや感情表現。 短い物語ですが気づきがたくさんあります。 宮沢賢治作品の中でもとくに好きな作品かも。 さて、本書もいよいよあと2作で終了。厳選なる抽選の上次回の課題本も決定しました。楽しみ
  • 2025年7月13日
    潤一郎訳 源氏物語 (巻1) (中公文庫)
    輪読会にて 第22回 P365~P381 「葵」の続きです。御車事件のあと、六条御息所さんのことを心配し訪ねていくも対面してもらえず、 「何としたことだ、こんな具合にお互いに角立たないようにして下さればいいのに」と愚痴をこぼしながら若紫ちゃんの元へ逃げる源氏さん。 いやいや、源氏さんはいつも人のせいにするねんな、とここで一カチン。 若紫ちゃんの御髪を整え一緒に祭り見物に出掛けますと、女性を連れいているのにお構いなしに源氏さんに声をかける女性が。 典侍さんです(゚∀゚)キタコレ!! この堂々とあっけらかんとした感じ、やっぱり好きです。源氏さんはあまり良い気はしていないようですけれども。 ここまではまだ良かったのに…… この後はただひたすら六条御息所さんが可哀想で可哀想で。 葵上さんも苦しそうですが、幾分自業自得のような気もします。もう少し配慮があったならね…… それにしても源氏さんよ。六条御息所さんに勝手なことばかり言いよってからに。 ここで、何カチンきたことか。そら六条御息所さんも生霊飛ばしますって。いっその事源氏さんに飛ばせば良かったのに。 そんな中、葵上さんはなんとか無事男の子を出産。さてこの後どうなることやらということろで続きはまた来月。
  • 2025年7月12日
    幸村を討て
    幸村を討て
    読友さんにいただき、話題作ながら長く積読していた一冊。 真田家を中心に、父・昌幸、兄・信之、弟・信繁(幸村)と「幸村を討て」と言い放った武将たちの物語が描かれます。 時代小説は苦手意識がありましたが、史実を知らずとも物語に引き込まれ、特に毛利勝永の章には嗚咽。史実の解釈を問いかけるような構成も印象的でした。 歴史がわからなくても、物語として存分に楽しめることに気づかされた一冊。これを機に積読の時代小説も手に取ってみようと思います。
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