M市のR氏 "屍の街・夕凪の街と人と" 2026年7月6日

屍の街・夕凪の街と人と
──天に焼かれる。 原爆被害の当事者でもある女性作家が原爆症で次々と死んでいく人々を目の当たりにしてまさに決死の思いで書き上げた「屍の街」。 戦後から八年、原爆の被災地では平和大橋や軍用道路の建設や緑地化など外側の復興が進む中、「復興」のために立ち退きを求められる市営住宅や違法建築で家を建てて暮らす人々、そして、原爆で傷ついた「声を上げられない」人々をないがしろにする社会を見つめた「夕凪の街と人と」。 未知の暴力にさらされたことへの混乱、被災地の外側にいる人間の無関心に対する憤り、原爆や原爆症についての研究は進んでいるが、被害者たちの精神的なケアについてはまったく触れられないことへのもどかしさ。 なぜ、これらの話を体験記ではなく小説という形にしたのだろう。なぜ生の体験ではなく、フィクションにする必要があったのだろうか。それは単純に彼女が作家だからなのだろうか。 戦争に限らず破壊からの復興のあり方について考えずにはいられない。
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