さぶりす "筑摩世界文学大系 65 カフ..." 2026年7月7日

筑摩世界文学大系 65 カフカ
筑摩世界文学大系 65 カフカ
フランツ・カフカ,
原田義人
審判のみ読みました。 突然、お前は罪を犯したと宣告される。そしてその罪が何であるかは誰にもわからない。理不尽で意味の分からない話だと思うが、果たして自分に罪がないなどと言い切れる人間はどのくらいいるだろう。罪とは何か。 子供を叱る時、大人の視点では叱る理由はあるかもしれない、でも子供から見えている世界では、何故叱られているのか分からない。そんなことはよくあることだと思う。大人の方でさえ、何故叱らなければならないか分かっていないこともあるだろう。そういう決まりだから、自分もそうやって叱られてきたから、社会の維持のために必要だから。何が良いか、何が悪いかは、社会の構造によって決まる。でもその社会構造が、自分からは決して全貌を見ることができない複雑なものであった場合、どうやって罪を罪と知ることができるだろうか。また、その罪は本当に受け入れなければならないものだろうか。構造によって規定され、押し付けられたものが、いつの間にか自己の内面を形成していく。鎖に繋がれることを拒まない犬のようになっていく。
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