
雛済
@hinazumi-hinageshi
2026年7月8日
隣の家の少女
ジャック・ケッチャム,
金子浩
読み終わった
積読消化
平たく言えば、虐待の話だ。
読みかけを一度閉じてから、再度開くまで期間が空いてしまい、読了するのに少しばかり時間がかかった。理由は内容が凄惨で暗い気持ちになるからだろう。
しかし、内容が凄惨だからこそ、再度読み始めると無我夢中でページを捲った。
希望を求めていたのか、より酷い描写を求めていたのか、自分でもわからない。
とにかく「面白かった」という表現は不適切なほど惨かった。
戦後のアメリカの片田舎、スタンドバイミーのような、あの空気感。太陽で白み乾燥した空気の中、小川の水飛沫が飛び散るような瑞々しさ、虫の音と、草臥れたシャツで雑に汗を拭くような、そんな一種の憧憬を抱く光景。
だが「隣の家の少女」には憧憬が掻き消えるほど露悪的な空気があった。
主人公は傍観者であった。
その振る舞いを責める人もいそうだなと感じた。
でも私は主人公のあの振る舞いは、仕方がなかった気がする。自分だったら、なんて考えてみても答えは出ないけれど。
ただ、以後主人公が抱えこととなった苦痛を、少しだけ覗き見る。私は、主人公よりももっと卑怯な傍観者であるような気分になった。
