なこ "殺した夫が帰ってきました (..." 2025年4月7日

なこ
なこ
@nonbibiri75
2025年4月7日
殺した夫が帰ってきました (小学館文庫)
情状酌量というか同情してしまって。 誰のしたことが一番罪深いか考えさせられたなぁ… —————————————— タイトルの通り、まず夫を殺します。…これね、妻が殺人を犯しても仕方ないと思っちゃうほどのクズです。同じことされたら私も夫を殺したい、そのくらいのクズです。ところが主人公・茉菜のピンチのタイミングで〝夫〟が帰ってくるんです。え? この人何者? どういうこと?? 茉菜も、この〝夫〟についてあらゆる可能性を考え、疑います。過去とまるで別人の〝夫〟との暮らしは居心地よく、だけど疑うの。薄氷の上の穏やかさとそこはかとなく漂う緊迫感がミックスされて話が進んでいくのがこの本の醍醐味でしょうか。 結末に向けていろいろ驚かされると同時に、社会的弱者の救われなさと生きづらさにはつらくなります。 悪いことがバレないかヒヤヒヤしながら追い詰められていくような話は、私ちょっと苦手で読むのに時間がかかりました。基本的にイイコで生きてきた小心者なので(苦笑)。スリリングなお話が好きな方には向いてるかもですね。 実は読後感はそこまで悪くありません(重要)。 家族への推薦度☆☆☆☆☆ (面白いかどうかと誰かに薦めたいかどうかの評価は必ずしも連動していないものなのさ)
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved